日本放送協会NHKといってももちろん商標権を持つ日本発条の方ではなくさんざん物議を醸し続けている日本放送協会の方ですが、またしても視聴者を馬鹿にしているとしか思えないニュースが報じられています。

先日6日の会長会見の中で「『受信料特別対策センター』を設置して受信料の未払いへの対策を取る」などと発表した矢先の11日、「平成18年4月(今月です!)までの5年間あまりの間カラ出張を繰り返し総額1762万円を着服していたチーフプロデューサーを懲戒免職とした」などという発表が行われました。他の職員らの着服などの行為によりNHKへの批判が高まっているさなかにも継続的に不正行為が行われていたということで極めて悪質ですが、それが5年間もの長きにわたって見逃されてしまっていたというのも大きな問題ではないでしょうか。NHKという組織の金銭感覚の欠如を改めて露呈しているような気がします。

そんな問題が明らかになったのと同じ11日、総務省がNHK受信料の不払いに罰則を付け、支払いを義務化することを検討しているなどという報道がありました。現在8つもあるというチャンネル数を削減して受信料を値下げすることが前提とされているということですが、すんなりと受け入れる気になれないのは私だけではないでしょう。ましてや上のような不祥事が報じられたのと同じ日にそんなことを言われても、その前にNHKがしなければならないことはいくらでもあるのではないかという感じです。

そもそもNHKが8つもチャンネルを持っていたというのが驚きだったのですが、誰がそんなに多くのチャンネルを必要としているのでしょうか。放送法によりNHKが守られていることを疑問視すると、「地震などの大災害による非常時にも放送を続けてくれる」などという人がいるのですが、そんなものはテレビとラジオが1チャンネルずつでもあれば済むことです。「離島や山間部などどこでも見られるようにしてくれている」などとも言いますが、それも衛星放送の受信料を補助するような仕組みでもあればいいだけではないのでしょうか。何もNHKの地上波放送がどこでも見られるようにする必要はないでしょう。大河ドラマが見られなければ、などと言う人がいるのであれば、そういう人だけが金を払えば済むことです。私はそんなものを見たいと思ったことがありません。「払っている人と払わずにいる人とがいるのは不公平だ」というのも、誰にでも楽しめるわけではない番組作りと、テレビをほとんど見ないという人にまで払わせる方がよほど不公平なのではないかと思います。

そういう私も数年前までは受信契約を突っぱねていたのですが、子供がNHKの幼児番組を見たいと言うようになってからは契約して受信料を支払っています。これだけ不祥事が明らかになると進んで支払う気はなくなりますが、番組を見ているくせに金は出さない、というのは筋が通らないと思うからで、決して納得してはいません。義務化されるにしても納得できる形にしてもらえればいいのですが、消費者感覚の鈍った人たちにはあまり期待できませんね…やはり私には「NHKなんて要らない」という結論しか導くことができません。

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