続編の方を先に観てしまった映画「トリプルX」の1作目をTSUTAYAで見付けることができたので遅まきながら観てみました。
前回続編の方を観たときには登場人物の背景がよくわからないところもあったのですが、基本的にアクション作品なのでそれでも特に困るようなことはなく、それなりに楽しむことはできていました。しかし今回1作目の方を観たことで、Vin Diesel演じる主役のXander Cageというのがエクストリーム・スポーツのカリスマ的存在という設定であることを知り、そんなXanderがなぜNSAのために働くようなことになったのかなどということをようやく理解しました。ただ、この映画の序盤はこれらのいきさつに割かれてしまっているのですが、ちょっとダラダラした印象を受けてしまいました。その後は割とテンポ良く進んでいるだけにちょっと残念な気がします。
Vin Dieselはこの役を演じるにはピッタリの存在で、腕などに派手に入れられたタトゥーが実によく似合っていて、クールに演じています。私にはちょっと台詞が聞き取りづらいのが難点ではありますが…ロシアの工作員であるヒロインのYelenaを演じるのはAsia Argentoというイタリアの女優で、陰のある女性を非常に魅力的に演じているのですが、そのAsiaの公式ウェブサイトを見てみるとかなり多彩な才能の持ち主であるようです。ただ単にきれいなだけの女優とはやはりひと味もふた味も違います。
この映画の魅力は戦闘シーンの派手なアクションだけでなく、モトクロス、スノーボード、スカイサーフィンなどのエクストリームスポーツのかっこよさを取り入れているところにもあります。ストーリー的な必然性はあまりなく、やや無理矢理取り込んでいるような感じがしないでもありませんが、特に不自然さはないので上手く消化しているのではないでしょうか。さすがにVin Dieselが全て演じているわけではないでしょうが、ソレ系のビデオを観ているつもりでも楽しむことができそうです。
それにしてもこの作品は原題をAmazonで検索するといかがわしいものばかりが出てきてしまい困るのですが、邦題は上手くかわしているようです。もうちょっと考えて名前を付ければいいのにと思いますが、これはこれで何かの作戦なのでしょうか。まあそれはともかく、何かに疲れていてあまり深く考えずに爽快なアクションを楽しみたい、という人にはいい映画なのではないでしょうか。私はそういう気分の時に見て結構楽しめました。