Pentax私がカメラを愛用するPentaxについて、以前の*ist DSをDS2同等にしてくれるというファームウェアのアップグレードの時にもその太っ腹さ加減に感銘を受けたところですが、今度はPC用のソフトウェアPhoto BrowserとPhoto Laboratoryをバージョン3.0に無償でアップグレードしてくれるという発表がつい先日あり、現在は予定通りダウンロードできるようになっています。

この3.0というのはPentax初の手振れ防止機能”Shake Reduction”を搭載したK100Dというカメラに付属するものになります。これの何がそんなに嬉しいのかというと、このバージョンでは市川ソフトラボラトリーとの提携により、独自のアルゴリズムによる画質に定評ある同社のSILKYPIXの現像処理エンジンが採用されているということです。SILKYPIX自体は制限付きなら無償でも利用できるのですが、基本的には有償のソフトウェアであり、そのライセンス料は16000円ということで性能をを考えれば決して高価とは言えないかもしれないものの、ちょっと躊躇してしまうような値段になっています。

SILKYPIXの方は無償版の状態と、最初の14日間のみ利用できる試用版の状態で使ってみたことがありましたが、なるほどその現像品質は評判に違わないさすがと言わせるものがありました。一方、これまでのPhoto Laboratoryは使い勝手と画質の評判があまり良くなかったので私はほとんど使ったことがなかったのですが、今回のアップグレードにより画質については実績のあるものが導入されたということで早速インストールしてみました。

市川と提携されているのは現像処理エンジンの部分のみなので、ユーザインタフェースはPentax独自のものになっており、この素人っぽい色使いにはちょっと参ってしまうのですが、それは我慢するしかないでしょうか。現像に関してはSILKYPIXの技術がそのまま適用されているということで、現像パラメータを適当に設定することで美しい画像を得ることができました。

いわゆる銀塩写真の時代には現像にも設備や消耗品に結構なコストがかかったことかと思いますが、それがデジタルになるとPCさえあればほとんど無料で済んでしまうというのは、改めて考えると凄いことではないでしょうか。そのソフトウェアを色々変えることで、印画紙や現像液を変えることに相当する仕上がりの変化が得られるということで、それがタダで楽しめてしまうとは…本当に便利な時代になったものです。

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