もともと何の会社だったのか忘れてしまいそうですが…
かつてYahoo!BBで日本のブロードバンド通信に価格破壊をもたらし、テレホーダイなどで貧乏くさく64kbpsなどの通信で満足していた私たちの生活を一変させたのはソフトバンクでした。実はこれがNTTが進めていた光化の計画を大幅に狂わせることになり、日本のFTTHを遅らせる結果にもなってしまったということで功罪半ばといったところのようなのですが、Yahoo!BBの存在がなければ光ファイバが使えたとしてもきっと通信費は高止まりしていたことでしょう。
また、このソフトバンクは一昨年、日本のVodafoneを買収する形で携帯電話事業にも参入することになり、現在は所定時間内のソフトバンク携帯電話宛の通話が無料というホワイトプラン、家族間なら24時間無料というホワイト家族24で攻勢をかけており、携帯電話料金にも価格破壊の波が襲いかかってきています。このホワイトプラン等については「現在のソフトバンクのシェアだからできること」だと孫社長も公言しており、そういつまでも続けられるサービスではないのだと思いますが、利用者にとっては確かに魅力的なものであるのは間違いありません。
この有線と無線の2つの通信を手中に収めたソフトバンクは、今度は携帯電話とIP電話「BBフォン」の間の通話料を無料にするという「ホワイトコール」というサービスを開始する予定だということが明らかになりました。
北海道と新潟、愛媛両県で、希望者に無料化サービス「ホワイトコール」の試験申し込みを受け付けた。試験期間は3月末までだが、問題がなければ4月以降に全国展開する方針だ。
ということです。
確かにIP電話自体はほとんど費用をかけずに運営できるもので、現在もBBフォン同士の通話などは無料となっていますし、IP電話の交換機と携帯電話の交換機の間の接続だけで済むわけで、携帯電話同士の通話よりも必要経費は少ないのではないかと思われます。それでも費用がかからないわけではありませんし、本来収入となるはずの通話料がゼロとなってしまうわけですが、どちらか一方のサービスの契約者にとってはかなり魅力的なサービスとなりますので、Yahoo!BBとソフトバンクモバイルの契約数の増加に寄与することになるでしょう。残念ながら私の自宅は既に光にしてしまいましたし、携帯電話もauなので全く関係ないのですが、これはちょっと羨ましいような気もしますし、最近のau端末が冴えないこともあってホワイトプランも魅力的なものに見えてきてしまいます。
それにしても、かつて我が家は日本テレコムでマイライン登録し、プロバイダはODNで、携帯電話はJ-Phoneという時期があったのですが、結局これらのテレコムグループ企業は皆ソフトバンク傘下に収まってしまったのも何だか妙な感じです。その頃には「同じグループならこういうサービスがあってもいいのに…」と思ったものですが、それに近いものが今頃になって実現するとは…