Silver Surfer日本に始まり日本に終わる

Marvel Comicsの人気シリーズ”Fantastic Four“の実写映画版第2作、「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」が昨日から公開されたので、その初日に劇場へ足を運び早速観てきました。

SFX技術の進歩で実現可能となったためかここ数年やたらと多くなったこのアメコミの実写化というパターンですが、どの作品にも共通しているのが「考えることなく単純に楽しめる」ということです。まさにアメリカ的とも言えそうですが、逆に言えば全く深みというものがありません。確かに金はかかっているので映像は凄いのですが、こんな映画ばかり観ていると想像力が無くなってダメな人間になってしまいそうです。とはいえ、頭を使う毎日を送っている人にとっての息抜きとしてはいいのではないかと思います。まあ私も最近は頭を使わなくなってきたような気がしていますが…

そんなことはさておき、92分という短さは最近の作品には珍しいような気がするのですが、アクションの連続でスピーディに展開することもあって、のめり込むような場面もない変わりに飽きることもなくあっという間に終わってしまうように感じました。最大の敵はGalactusなるビッグバン以前から宇宙に存在したという惑星を食らうものなのですが、それ自体を含め説明されない事柄が多くて何だかわからないままに終わってしまうという人も多いのではないかと思います。私も原作コミックは全く知らないので、Silver Surferが星に大穴を開けていくのになんの意味があるのかなどは訳がわかりません。

Jessica Albaところで主役のFantastic Fourを演じるのは前作に引き続きIoan GruffuddJessica AlbaMichael ChiklisChris Evansの4人ですが、私にはどうしてもJessicaの金髪に違和感があり、最後まで気になって仕方がありませんでした。Jessicaだけのことではないのですが、髪は金なのに眉は茶色というのがどう考えてもおかしいです。別に最初から金髪というふりをしているわけではないでしょうから、雰囲気が変わればそれでいいのだとは思いますが、私はどうしてもその違和感をぬぐうことができません。まあ個人的に関係のない人がどう染めていても別にどうこういう必要はないのですが…しかし、この眼鏡はちょっと「萌え」ますよね。

というわけで、帰宅後に妻に「面白かった?」と聞かれても「んー、まあ…」と言葉を濁してしまうような作品ではあったのですが、もともとそんな前評判が高いわけでもなく、1作目が売れたからと作られた続編だということは誰もがわかっていることで、そういう場合はえてして凡作になりがちなものなので、「まあこんなものかな」というようなものでしょうね。決してつまらなかったわけではないのですが、新しいものが何もなかったというか…あまり期待せずにシリーズ第2作としてみればいいのではないでしょうか。そういえば1作目もこれといったところはありませんでしたからね。

それにしても欧米人が描く日本というのはどうしても中国とごっちゃになってしまうのですね…着物と浴衣の区別もついてないし…ま、日本人の欧米観も似たようなものなのでしょうけどね。