Fantastic Fourこのところアメコミの実写か作品が相次いでいますが、ヒットがほぼ約束されているのか潤沢な制作費がつぎ込まれたクオリティの高い作品が多く、またストーリー的に単純で疲れずに安心して観ることができるので私は結構好きです。そんな中で劇場で予告編を観たときから観たいと思っていたMarvel Comicsコミックを実写映画化した作品「ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]」のDVDをようやく借りることができたので、さっそく観てみました。

宇宙で未知の宇宙線を浴びたことで遺伝子に変異が生じ、それぞれ超能力を得た4人が、一緒にいたことで同じく得た力を悪用する敵と戦う、という科学的なようでまあ実際の科学的にはあり得ない話です。その超能力というのは体が伸びる、体が透明になりシールドを張ることができる、体から高温の炎を発し空を飛ぶこともできる、体が岩のように硬くなり怪力を発する、というもので、なかなかバランスが考えられた設定なのではないかと思います。悪役の方は電気的エネルギーを自由に制御できるようですが、どういう能力であるのかははっきりわかりませんでした。今回映画化されているのは原作の冒頭部分で、コミックの方ではその後様々なヒーロー・悪役が登場しているようなので、この映画がヒットしたと評価されているのであれば次回作以降の続編も製作されていくことが予想されます。

映画としてはよくあるSFアクション大作で特筆すべきところはないのですが、かといって盛り上がりに欠けるということもなく十分に楽しめる作品なのではないかと思います。少なくとも私自身の期待を裏切られるようなことはありませんでした。ただ、私は原作コミックについてその存在以外は全く知らない状態で観たので、原作のファンにとってどうであるかはわかりません。

出演の俳優陣についてはThe Invisible WomanことSusan Storm役のJessica Alba以外は私の知らない人ばかりでしたが、それがかえって先入観を抱かず、各役柄のバランスを崩すこともなくいい結果となったかもしれません。JessicaはDark Angel以降人気女優の仲間入りをしているようですが、紅一点ということである程度存在感があって良かったのではないでしょうか。
Superman = Clark KentMarvelからはこのあと「X-Men: The Last Stand」の公開も予定されており、また一方DC ComicsからはSuperman Returnsもあり楽しみです。特にSupermanことClark Kent役のBrandon Routhは先代のChristopher Reeveにそっくりで懐かしいイメージそのままのようですが、果たして大ヒットなるでしょうか。そしてこのアメコミ実写化ブームはいつまで続くのでしょうか…

ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2006/03/03)