寝込んでいたせいでお預けになっていたF1サンマリノGPを3日後の今日になってようやく観ることができました。順位がどうだったとか、見応えのあるバトルだったというようなことは断片的に知っていましたが、映像で通して見ないとなかなか実感はわかないものです。

実際観てみると、去年と比べて圧倒的に面白くなっている今年のグランプリの中でも、これまでで一番の白熱したレースであったと言えると思います。何よりもフェラーリとB.A.R. Hondaの復活と、これまで絶好調だったルノーとの対決が見どころだったわけですが、今回のミハエルは本領を発揮して圧倒的な速さを見せつけてくれました。予選でコースアウトするという失敗により13番グリッドからのスタートとなってしまい、結果的に2位に終わることになってしまいましたが、それがなければ余裕のクルージングでチェッカー・フラッグを受けていたに違いありません。

また、最後の12周の間ずっと、ミハエルにテール・トゥ・ノーズでプレッシャーをかけ続けられたにも関わらず、頑としてトップの座を譲らなかったアロンソの精神力も素晴らしく、驚嘆せざるにはいられません。あれだけのプレッシャーを浴び続ければ、どんなドライバーでもいくつかのミスをしてミハエルにつけいるスキを与えてしまいそうなものですが、アロンソは粘り強く守り続け、3戦勝を手にしました。

またバトンが3位、琢磨が5位に入ったということで、B.A.R.も去年までの調子を取り戻しつつあると言えそうですし、バトンの地味ながらシュアなドライビングと、琢磨の熱いアグレッシブなドライビングも健在なようなので、近いうちに二人で表彰台に立つ姿を見ることもできるかもしれません。今回も琢磨は素晴しいオーバーテイクを見せてくれましたので、レースの観戦そのものもまた面白くしてくれることでしょう。

これまでの3戦、不本意なポジションにいたフェラーリが完全復活か、といった圧倒的な速さを見せたこのグランプリですが、バリチェロが途中リタイヤに終わったというのが少々気になるところかもしれません。次戦以降、ミハエルが予選でも順当なポジションを得てしまうと、またフェラーリ圧勝という去年までと同じ形のレースになってしまうかと思うとつまらないような気もしますが、ぜひともルノーを始め、他のチームがこれを阻止するような素晴らしいレースを見せてほしいと思います。

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