今日の新聞朝刊一面トップを大々的にも飾っていますが、村上ファンドことMACアセットマネジメント代表の村上世彰氏が証券取引法違反の容疑で逮捕されました(現在MACアセットマネジメントのウェブサイトは閲覧できない状態になっているようです)。逮捕の容疑はニッポン放送株取得に絡むインサイダー取引ということなのですが、検察側の主張によると「単に知っていたのに買った、というわけではなく、ホリエモンをそそのかしてその気になったのを確認して買った」ということなので、それが事実だとすればかなり悪質なケースと言うことができるのかもしれません。
私自身は株式の売買に関しては全くの素人ですが、売買差益で得をする人がいるということは同じ額だけ他の人が損をしていることになると理解しており、これは全く的外れでもないのではないかと思っています。村上氏も以前は「株主利益の追求」を掲げて資産を抱え込もうとする経営陣と対決するような姿勢を見せ、日本の経営者側に改革を促すような良い面もあったと思いますが、村上氏も認めているインサイダー取引については他の一般投資家を食い物にしたと批判を受けるべきことでしょう。
ホリエモンに続き同じ六本木ヒルズを拠点としていた村上氏も逮捕されてしまい、「ヒルズ族」などと一括りにされる他の入居者にとっては迷惑なことでしょうが、日本では立身出世というのは難しいものなのでしょうか。ただし、今回の件は「出る杭は打たれる」という実に日本らしい諺を地で行ったような感じにも見えますが、実際に違法行為を働いていたのであれば仕方ありませんね。これがもしシンガポールに脱出したあとの出来事だったとしたら一体どうなっていたのかという興味もありますが、あとは繋がりの深かったオリックスの宮内氏に何らかの波及があるのではないかということも気になるところです。