三菱樹脂これなら一家に一面…は要らないか。

最近は朝起きて、新聞を読む前にGoogle Readerでニュースをチェックしてしまうので、私にとって紙メディアとしての新聞の価値というものがほとんどなくなってしまっているのですが、asahi.comで新しい情報を得ることもあるので情報源としてはまだ今のところ新聞社自体の存在意義があるようです。そんなasahi.comで今朝見つけたのが「氷じゃないスケートリンク 本物の味わい 三菱樹脂販売」という記事です。せっかくこうしてリンクを張ってもそのうちこのリンク先ページが消えてしまうかと思うと何なのかなとも思いますが…

さて、この三菱樹脂が販売する「XTRAICE(エクストラアイス)」という商品は、

スペインセビリア大学機械工学部及び研究機関の協力を得て、ポリオレフィン系樹脂をベースに開発された氷を必要としない新世代のスケートリンク素材商品です。

という何やら凄いもののようですが、

平坦なスペースにパネルを敷き、専用ワックスを散布するだけで、面積や場所、季節を問わず、簡単にスケートリンクを作ることができます。滑走性も本物の氷に限りなく近く、異なる温度・天候でも変わらない耐久性を有し、特別なスケート靴も必要ありません。

ということで、浅田真央安藤美姫らの活躍のおかげで人気のあるらしいスケートが手軽にできるようになりそうですし、特に基礎の段階での選手の養成、日頃の練習にはもってこいではないでしょうか。

プレスリリースにも

近年、アイススケート競技の人気上昇に反してスケート場の数は減少しています。

とありますが、私の地元にあったスケートリンクも惜しまれながら最近閉鎖されてしまい、一番近いスケートリンクがどこにあるのかもさっぱり分からないような状況です。これでは「スケートをしたい」とか「子供にスケートをさせてやりたい」と思ったときにどこに行けばいいのかもさっぱり分からず、どんどん人々がスケートから遠のいてしまうのではないでしょうか。とは言っても、この地元にあったリンクにも私は1度しか行ったことがないので偉そうなことは言えず、皆がその調子では運営も難しかったのでしょうが、このXTRAICEなら維持費がかなり安く上がりそうですので復活もあり得るかもしれません。

ただちょっと気になるのはやはりメンテナンスの面です。「専用ワックスを散布するだけで」とされていますが、この専用ワックスというのがどの程度の価格になるのかが鍵になります。また、滑走面自体の耐久性も心配なところで、スケートのエッジで傷がついてしまうようなことはないのか、素人が無茶なことをしても大丈夫なのかというところが気になります。これらがクリアできるのであれば、多少初期費用が高くついたとしても導入が進んでいくことになるのではないでしょうか。

とはいえ、屋外への設置には向かないでしょうから、公園や遊園地などで冬季に開設される屋外スケートリンクまでも置き換えるものにはならないでしょうね。屋外には晴れ渡る冬空の下で滑る気持ちよさがありますから、これはこれで欠かせないものです。特に中高生のデートスポットとしては定番…なのは昔の話でしょうか。

ということで新聞もまだまだ捨てたものではないのですが、まず改善してもらいたいのは問い合わせ先などを掲載してくれないことです。電話番号などを載せてしまうと問い合わせが殺到し迷惑を掛けるということもあるかもしれませんが、URLも載せないというのはインターネットにメディアの主役の座を奪われたくないからなのでしょうか。まあ検索すればすぐに分かることなのでいいといえばいいのですが、一手間かかります。またもう一つの問題は、何ヶ月も前の話題を「ニュース」としてそしらぬ顔をして掲載することがあることで、既にネットで知っていた私はデジャ・ヴかと思ってしまいます。確かに知らない人にとっては新しい話題なのでいいのかもしれませんが、「新聞」だからといって新しいことばかりではないと思わなければいけませんね。