私も大変お世話になりました。
かつては独立したオーディオ機器メーカーとして存在し、やがて資本提携を経てソニーに吸収合併されたアイワのブランドにはお世話になったという人も少なくないのではないかと思いますが、ついに先日ソニーがアイワブランドの製品出荷を完了したと発表しました。
アイワというとかつてはリーズナブルな価格で高品質な製品を提供するブランドとされていたのですが、その後低価格でユニークな製品のブランドとなり、最後はソニーの廉価ブランドに成り下がってしまっていました。それでも最後までソニー本体からは商品化できないような企画の製品を繰り出してきていたので、一定のファンがいたのではないでしょうか。
私にとってアイワといえば高校入学の頃に買った「倍速ダビング機能のついたオートリバースのダブルデッキラジカセ」と、高校卒業前に買った「Dolby C対応のヘッドホンステレオ」が印象に残っていますが、その他にもいくつか購入していたはずです。前者はフルサイズコンポのカセットデッキを購入するまで愛用していて、その後はオーディオの付いていなかったアルトに縛り付けてカーオーディオとして使っていましたが、結局ずっと壊れずに働いていたもののどうしたか記憶にありません。ヘッドホンステレオの方は高音質で満足していたのですが、扱いが雑だったせいもあってあまり長持ちしなかったような気がします。
「デジタル化の波に乗ることができなかった」というのがアイワブランド終息の原因とされていますが、特に国内のポータブルオーディオの市場では一人勝ちのAppleとそれに続くソニーとでシェアの9割ほどを握ってしまっているということですから、アイワに限らず他のオーディオメーカーも全く勝負になっていない状態です。またその他のオーディオ機器についてもコンポというものはすっかりマニア向けの商品になってしまい、既にオーディオだけで商売になるものではなくなってしまっているのではないでしょうか。ケンウッドとビクターが経営統合に至ったのもこうした環境の変化によるもので、業界の再編はまだまだ続く…というより業界そのものの存続さえ危ういのかもしれません。
こうして馴染みのあるブランドが消えていくというのは寂しいものですが、時代の変化に伴いこれまでに消えていったブランドは数知れないものです。今後もまた新たなブランドが生まれては消えていくのでしょう。「アイワ」の名も数年もすればすっかり忘れ去られてしまうのでしょうか…まあ私もここ数年はすっかり忘れてしまっていましたが。
