イギリスの皇太子であり故ダイアナ元妃の元夫であるチャールズ皇太子が長年の恋人であるカミラ・パーカー・ボウルズと再婚されました。未だ根強いダイアナ人気に配慮して、王族の結婚式としては非常に地味な形での婚礼となり、また結婚式には実母である情報は参列しないということで、女王を初めとする関係者が相当苦慮したであろうことは想像に難くありません。

ダイアナと結婚する以前からの縁で、しかも互いに配偶者がある状態でも不倫関係を続けていたということですが、一体なぜダイアナと結婚する必要があったのか、結婚しなければならなかったのかを考えると、案外チャールズ皇太子ばかりを一方的に責めることはできないのではないかという気もします。王族の人気を維持、あるいは盛り上げるために、本人の意に反して若い美人の妃を娶る必要があったとすると、チャールズもある意味被害者の一人なのかもしれません。あるいは全くそんなことはなく単純な話なのかもしれませんが…

イギリスの世論調査では、次の王は皇太子であるチャールズではなく、その長男であるウィリアム王子が継ぐべきであるという結果が出ていたり、王制廃止論まで浮上してきているということですが、結婚式後の教会での懺悔が生中継され、そこで互いの過去について謝罪したことでにより、一般の世論も今回の結婚を受け入れる方向に動いているとも言われています。

なお、ダイアナが離婚する時に皇太子妃の称号を保持したまま離婚したため、カミラは皇太子妃を名乗れず、またチャールズが国王に即位した場合にも王妃を名乗れず国王配偶者という称号になるのだそうですが、国王の配偶者が王妃とならないのはイギリス王室始まって以来とのことです。

いろいろ問題の多い結婚で、最後の最後でローマ教皇の葬儀のために式が一日延期になるなど前途多難を象徴するような様子ですが、なんとか威厳のある国王として即位して、王制を維持することができることを祈ります。長い歴史のあるイギリス王室は、イギリスの歴史そのものとも言えるものですから、なんとか続いていって欲しいと思います。

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