以前があまりに大雑把だったせいもあるのですが、最近職場のPCの管理が妙に厳しくなったように感じるようになりました。勝手にアプリケーションをインストールしてはいけない、というのは理解できますが、業務に必要だと言ってもなかなか認可してもらえなかったりするので、非常に不自由な思いをしています。
先日も同僚が、打合せ中にLANに接続したノートPCからプログラムのソースコードを参照したりコンパイルするためにTera Term Proをインストールしたい、と申請したのですが、なかなか認可が下りません。「Windowsに標準で付いてくる『ハイパーターミナル』では何故ダメなのか部長が納得できるように説明しろ」と言われました。部長が判断するのかい!というのは置いておいて、恥ずかしながらその時までハイパーターミナルなどというものを私は知りませんでした。
そこで面白半分で試しに起動してみましたが、何ですか、コレ?カラムが80桁が132桁の2択というのはまだ仕方ないかとも思えるのですが、行は25行固定です。最初はウィンドウは自由にリサイズできるので「おおっ?」と思ったのですが、ちょっとでも期待した私が愚かでした。ウィンドウの中に25行で固定された枠があって、それより上の部分はスクロールアウトした行の履歴が残るだけの代物でした…今時こんな狭い画面ではやる気が起こりませんが、パソ通時代の遺物ということでしょうか…
とりあえずCygwinについては業務上必要だということですんなり認められたので、Ckを使ってそこからCygwinのtelnetなりrshを使うことで私は全く問題ありません。CkがCygwinの一部「ではない」ということはどうせ分かりっこありませんので。Ck単独で認可してもらおうと思ったら、そのややこしさはTera Termの比ではないでしょう。
ということで結局Tera Termは認可されましたし、今回は選択肢には入れられないのですが、Poderosaというターミナルエミュレータのβ版が最近公開されました。このソフトウェアはもともとGuevaraという名前だったものがVaratermに変わり、そして今回Poderosaという名前に再び変わったのですが、Varatermの時にシェアウェアだったものを作者氏が引き取ってオープンソース化したものです。
もとがシェアウェアであっただけに完成度の高いソフトウェアになっていて、使い勝手もなかなか良いように感じます。動作させるために.NET Frameworkが必要というのが一番の問題で、今まで.NET Frameworkを使う必要がなかった私の職場のPCにインストールするなどどう考えても無理ですが、.NET対応言語でマクロを記述できるというのは売りになるかもしれません。接続プロトコルもTelnet,SSH1/2の他ローカルのCygwinシェル、SFUなど多岐に亘ってサポートされているというのも嬉しいところでしょうか。
Tera Term Proも最後のアップデートからすでに3年以上が経過しており、枯れているので安心ということは言えますが、やや古さを感じてしまうところがあるのは否めません。最近のPCであればPoderosaも軽快に動作すると思われるので、特にすでに.NET FrameworkがインストールされているPCを使われている方は試してみてはいかがでしょうか。といっても、ターミナルエミュレータなんて大多数の一般の方々にとっては「何ソレ?」という感じでしょうね…