日本時間の今日未明に開催されたF1カナダGPは予想もしなかったような波乱に富んだ展開となり、少々意外な結果に終わることになりました。
南北アメリカ大陸で行われるカナダ、US、ブラジルの各グランプリは時差の関係で日本でのテレビ放送が生中継で行われるということで、妙な編集が入ってしまったり、予め結果が判ってしまうということがないのが嬉しいところですが、月曜日の仕事を考えるととても放送時間中には起きていられないので、どうしてもビデオに録画しておいてちょっと早起きして観戦、ということになってしまいます。私も朝5時に起きるつもりで早寝したのですが、目が覚めたのは6時前だったので、ちょっと慌てて観ることになってしまいました。
予選では何とバトンがポールポジションを獲得、琢磨も6番手スタートということで、いよいよBAR Hondaの反撃が始まるか、と期待が膨らむ結果となりました。バトンの後ろにはミハエル、アロンソ、フィジケラ、モントーヤと続き、フェラーリもいよいよかと思われますが、一方のバリチェロは予選タイムが残せずピットからのスタートということで不安は残りました。最近は同じルノーに乗るアロンソが快勝する影でマシントラブルに苦しむフィジケラにとっては相性のいいサーキットということで、一矢報いるかといったところでした。亡き父Jill Villeneuveの名を冠したサーキットでのホームグランプリとなる元チャンピオン、ジャック・ビルヌーブは8番手と今のザウバーにしてはまずまずかもしれません。
決勝スタート直後、ルノーの2台が相変らず素晴らしいスタートを見せ、フィジケラがトップに立ち、アロンソがそれに続き、バトンは3位、琢磨は8位に順位を落としてしまいました。フィジケラは中盤までそのままレースをリードしましたが、アロンソの方がペースは速そうでいらいらしているように見えました。その状態のまま1回目のピットストップも終わったところで、トップ快走中のフィジケラがスローダウン、リタイアとまたしても不運に見舞われサーキットを去ることになってしまいました。そのわずか6周後、今度はその時点でトップにいたアロンソがモントーヤのプレッシャーに負けてサイドウォールに右後輪をヒットし、ピットに戻ったもののそのままガレージに入ってしまい、ルノーのカナダGPは幕を下ろすことになってしまいました。
その後、アロンソと同じコーナーで今度はバトンが縁石に大きく乗り上げすぎてバランスを崩し、右前輪をヒットしてその場でリタイアとなってしまい、セーフティーカーが導入されることになってしまいました。この時点で2位となっていたライコネンはすぐにピットインしましたが、1位だったモントーヤはタイミングを逃し遅れてピットインとなってしまいました。これに焦ったのか、ピットレーン出口の赤信号無視してセーフティーカーに続く車列の途中に割り込んでしまうこととなり、ブラックフラッグ(=失格)という厳しい処分が課せられることになってしまい、せっかくの1位の座を失ってしまうことになりました。
我らが佐藤琢磨はスタート直後に追突されたのがきっかけでトランスミッションを壊して序盤にピットインしてしまったのですが、それから30分弱でトランスミッション交換という大仕事をメカニックがこなし、大幅に遅れながらも次戦の予選順位を上げるためとデータ取りのために再度レースに復帰してきました。結局最後はブレーキトラブルでリタイアになってしまうのですが、目的の一つは何とか果たし、ルノー勢よりもいい順位で次回の予選を迎えることができます。
こうしてトップ集団が次々と脱落していく中で着実な走りで首位をキープし、チェッカーフラグを迎えたのがライコネンですが、それに続くのは何とじわじわと順位を上げるミハエルとバリチェロでした。フェラーリの二人が表彰台に並ぶ姿を見るのは実に久し振りですが、さすがの安定性は見られたものの内容的にはまだまだ復活には程遠いような気がします。また4位はザウバーのマッサというのも意外ですが、ウィリアムズ勢よりも良い結果を残す素晴らしい仕事です。
結局今回もBAR Hondaにとっては厳しいレース結果になってしまいましたが、マシンの戦闘力自体は徐々に上がってきていることは間違いないでしょう。バトンのポールポジションは燃料搭載量のおかげだったのかもしれませんが、レース中もそこそこのペースでは走れていましたので、次戦のインディアナポリスに期待が高まります。何といっても去年琢磨が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた地ですから…今年も何か見せてくれるのではないでしょうか。
