つい先日、創立10周年記念パーティの目玉として24時間限定で登録ライセンスキーが無償で配布されたばかりのウェブブラウザOperaですが、今度はなんとライセンス料を今後無料とし、これまでの無償版に表示されていたバナー広告を削除するということが発表されました。そして早速これに対応した上にセキュリティフィックスも行われたOpera 8.50がリリースされ、ダウンロード可能となっています。

先日の大騒ぎは一体何だったのかという気にもなりますが、今回の方針転換は同社の収益が携帯電話等に搭載されるようになったことでライセンス料が十分に得られるようになったことによるものでしょう。日本語の「なぜ無料?」からは読み取れませんが、英語の“Why we’re going free”ではもともと同社はいずれ無償化するつもりだったというようなニュアンスで書かれています。

しかし、あれだけの騒ぎになったということで無償化により市場シェアが獲得できると見込んだのかもしれませんが、「24時間限定」ということが気を引いただけなのではないかという気もします。今度は大急ぎでアクセスする必要もないので、ダウンロード数の伸びも緩やかかもしれませんね。

それはともかく、また無償のウェブブラウザの選択肢が増えたことになりますが、ウェブブラウザがことごとく無償化されてしまうのはInternet ExplorerがWindowsに添付されるようになってしまったことが発端でしょうか。ユーザにとっては嬉しいことではありますが、ソフトウェアで収益を上げる方法もしっかりしていないと、優れたソフトウェアが育つ土壌自体がなくなってしまう恐れがあります。「結局ブラウザなんてどれでも同じだ」というようなことになってしまうのはつまらないような気もしませんか? Operaはまだ今のところ独創的な部分も若干残しているような気がするのですが、今後進化が止まってしまうようなことがないように願いたいと思います。

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