楽天

当初からわかっていたはずの成績不振を理由に田尾元監督を解任したり、ライブドアと散々競って球団を獲得したにも関わらずロッテや阪神の優勝に便乗して記念セールをぶち上げたりして多くの人々の反感を買ってもそれを物ともしない様子の楽天ですが、多くの加盟店から一括して商品を検索することができたり、利用金額に応じて付与されるポイントが知らず知らずのうちにたまっていくのがちょっと魅力的なので、Amazonで買えないものは楽天で買うというのが私の基本的なパターンになっていました。まあそれは私自身が野球に思い入れを持たないせいということもあるでしょう。

しかしこの年末から始まってネット界隈(の一部)を騒然とさせた、楽天スーパーポイントに纏わる一連の騒動は本当にがっかりさせられるもので、私の楽天に対する印象も一段と悪くなってしまいました。

まず年末から正月にかけて、楽天はリンクをクリックするだけでポイントプレゼント、という「楽天ブックスポイントプレゼント」キャンペーンを実施したのですが、そのシステムがお粗末なもので誰でも好きなだけポイントを獲得できるようなものになっていた上に、もらえるポイントが500円相当というようなものが複数あったため2ちゃんねるを中心に話題となり、大量にアカウントを作成して1000円以下のものを注文しまくるという楽天のいう「不正利用」をする人が現れたようです。

これによる予想外の損失に焦った楽天は「キャンペーンで付与したポイントを一旦取り消す」という対応を取ったのですが、これがまた騒ぎに拍車をかけることとなってしまいます。私もせっかくなので1000円分のポイントを獲得していましたが、特にうしろめたいことは何もしていません。しかし、期間限定のポイントを与えるから買い物をしろ、と言っておいて、やっぱりポイントは返して金を払え、という対応にはかなり不信感を抱かずにはいられませんでした。当然「楽天ボイコット」をブログで表明する人も多数現れました。

ネットの世界での商売をしている以上こういう動きにも慌てたのか、今度は「ポイント分の代金を実際に請求するかどうかは検討中」という曖昧な態度に変化しました。この頃から「不正でない」と判断された人には徐々に「ポイント取り消しの取り消し」が行われ始めて沈静化しつつあるようですが、わざわざ表明する人はいないので皆が納得しているのかどうかは定かではありません。ほどなく私にもポイントが還ってきましたが、すぐにこのポイントを使って買い物をする気にはちょっとなれません。

今回の騒動も元はと言えば一部の倫理的に問題のある人達が悪いとはいえ、根本的な原因は楽天の作ったシステム上の欠陥によるものですし、その代償を自らが負うことなくユーザ側のみに押し付けようとした楽天側の態度が問題を大きくしてしまったのは間違いありません。ホリエモンに対して大人ぶった態度を取り続ける楽天の三木谷社長ですが、興銀出身の彼は単に「儲かりそうだ」ということでネットの世界で事業を始めたということで、きっとユーザを見下しているのでしょうね。結局TBS買収をしかけたり、慎重なようでライブドアの後追いも多いようですから、どちらが子供だかという感じですが…

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