Canada母国の英雄的ドライバーであり、1997年のワールドチャンピオンの父であるGilles Villeneuveの名を冠したMontreal市内のサーキットで今年もカナダ・グランプリが開催されました。ビルヌーヴも自分の父親の名前が付けられたサーキットで戦うというのは普通の「母国グランプリ」以上に気合が入ることでしょう。

さて、フロントローがルノーの2台というのはもう見慣れた光景になってしまいましたが、その後ろにライコネンに続いてトゥルーリが久しぶりに調子のいいところを見せてくれました。ミハエルはその後ろからということになり、逆にマシンの仕上がりに問題があることがわかります。すっかり目立たなくなってしまったホンダの2台は中盤の8,9番グリッドから、SAF1の2台はエンジン交換で最後尾スタートのクルサードの前でスタートということになりました。

スタートではフィジケラがフライングしてわずかに動いてしまって逆に出遅れ、ライコネンに先行を許した上にさらに後でドライブスルーのペナルティを受けることになってしまいましたが、アロンソはしっかりとトップのポジションをキープしました。ミハエルもスタートに失敗し、ロズベルグとモントーヤに先行されてしまいました。

今回はどうもムキになっているように見えたのがモントーヤの走りで、この直後にロズベルグを強引に抜こうとして接触し、ロズベルグはコンクリートウォールに激突してレースを終える羽目になってしまいます。その後もキレたような走りを見せていましたが、結局モントーヤ自身もウォールにヒットしてリタイヤしてしまいました。

チームメイトのライコネンの方はかなりできが良かったようで、一時はアロンソのスリップストリームに入ってあわやオーバーテイクか、というシーンもあったのですが、残念ながらピット作業に罠がありました。2回のピットストップにいずれも10秒以上を消費してしまい、せっかくのライコネンの冴えた走りを活かすことができずアロンソを攻めきれませんでした。結局2位を走行していた残り2周の最終ヘアピンでミスを犯し、すぐ後ろにいたミハエルに2位を譲り3位に甘んじることになってしまいました。

結果を見るとまたしてもアロンソのポール・トゥ・ウィン、完走14台というサバイバルレースでした。琢磨はレースの半分以上、同士討ちで最後尾に落ちていたモンテイロの前を走っていたのですが、結局最終ラップにウォールの餌食となってしまい残念な結果に終わってしまいました。一応完走扱いの15位ということになっていますが、もう少しでMidlandの前でフィニッシュできていたかと思うと残念なことです。

ということで、マクラレンの復調ももう一息というところまで来ているようで、今年の後半戦はますます面白いことになりそうです。次の週末は昨年とんだ茶番を見せてくれたIndianapolisですが、今年はタイヤ交換もできるようになりましたし大丈夫でしょうね。今回のカナダGPでMichelin100勝という節目を迎えたことですし…

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