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キングダム

これは海外でも受けるはず。

どうやらすごく面白いらしい、ということで気になっていたものの観る機会を逃していた映画「キングダム」ですが、公開から2ヶ月半ほど経ってそろそろ終わろうかという頃になってようやくタイミングが合って観てきました。この作品は一部界隈で話題になっていたということもあるのですが、「長澤まさみがすごくいい」という評判もあってそれなら観なければいけないだろうと思っていたのでした。そして実際、映画も非常に面白かったのですが、やはり長澤まさみがとても良かったです。

この作品は週刊ヤングジャンプに連載中のマンガ「キングダム」を原作にしているものですが、これまでにもNHK BSでもアニメ化されていて、人気の長編シリーズとなっています。単行本は現時点で第54巻までが発行されているそうですが、Wikipediaに載っているあらすじを見る限り、今回は原作の5巻目辺りまでが映画化されたに過ぎないようです。ということはこのあと10本以上の映画を作るネタが有るということになりそうですが、果たしてどうなるでしょうか。本作のヒットを受けて続編が制作されることは間違いないように思いますが、今の品質を維持できるかどうかというだけでなく、飽きられないような仕掛けも必要でしょうから、最後まで映画化するというのは難しいかもしれません。まあ、原作もまだ完結していませんので、ゴールがどこにあるのかもわからない状態で語るのもバカげたことかもしれません。

シリーズの始まりである本作では戦争遺児で奴隷となってしまった主人公信と、後に始皇帝となる秦国大王嬴政がなぜか共に戦うようになるという話になっています。最高と最低の身分の二人なので本来であれば同じ空間にいることすらありえないことですが、信は嬴政に対して完全にタメ口で「オマエ」呼ばわりなのですから、見ている方が恐ろしくなってしまいます。現実に家臣らが傍で見ていたとしたら、どうしていいかわからないレベルでしょうね。

信を演じているのは山﨑賢人、信とともに奴隷として育った漂と嬴政の二役は吉沢亮という今時の若手俳優2人です。山﨑賢人の方は熱いキャラクターなのでかなり力が入っている気がしましたが、原作の雰囲気は出ているのかもしれません。一方の吉沢亮は二役をしっかり演じ分けていましたし、それぞれ別の魅力あるキャラクターになっていたように思います。

長澤まさみが演じていたのは山の民の王楊端和ですが、非常に力強く美しくかっこいい姿で高く評価されているのもうなずけます。戦闘シーンでのワイヤーアクションや刀さばきもとても良かったです。また、王騎を演じている大沢たかおは10kg以上も増量して撮影に臨んだということで、大沢たかおらしい奇人ぶりもありながら、かなり迫力のあるキャラクターになっていました。

さらに、映像の迫力も相当なものでした。中国に巨大なセットを築いて撮影された王宮のシーンや、そこに整列する膨大な数の兵士など、中国ならではの壮大さがしっかり表現されていて、これまで頭に描いていた邦画のイメージを大きく超えるものでした。また、水墨画に描かれているような独特の地形など、中国らしい景色が存分に取り込まれていて、日本人の俳優が日本語で演じているのに、古代中国の物語としてまったく違和感がありませんでした。

ということで、なにか特別なことがない限り続編は作られるものと思いますので、それを楽しみにしておきたいと思います。私はもしもう少し早く観ていたら、きっともう一度観ようと思ったでしょう。

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世界の中心で、愛をさけぶ (2004年の映画)

食わず嫌いはやめます。

怒涛の長澤まさみ週間が続いていますが、今度は言わずとしれた大ヒット作、長澤まさみの出世作である「世界の中心で、愛をさけぶ」をようやく見ることにしました。2004年公開ということで今から15年前の作品、長澤まさみは現役高校生だったということになりますが、初々しさはありながらも迫真の演技で、高く評価されたというのもよく分かります。

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公開当時は映画館の外まで行列ができるほどのヒットだったようですが、天の邪鬼な私はあえて目を背けてしまっていたのを今になって後悔しています。本作は大沢たかおと柴咲コウの二人が主演とされているようですが、それは俳優としての格からそういう事になっているだけで、実際には大沢たかおが演じる松本朔太郎の高校生時代を演じる森山未來と、当時親しかった広瀬亜紀役の長澤まさみが描く甘酸っぱく切ない物語が話の中心であることは間違いないでしょう。

ストーリーについては私ですらなんとなくわかっていたのですから、今さらネタバレも何もないでしょうが、高校時代に白血病で恋人を亡くしてそれを引きずる朔太郎が、大人になってその思いに終止符を打つという話ですね。朔太郎と亜紀とはカセットテープでメッセージを伝えあうというとても素敵なことをしていたため、そのテープを聞きながら当時に思いを馳せるというのが本作の中心になっています。では、柴咲コウが演じる律子というのは誰なのか、ただ朔太郎の婚約者というだけではないだろうと思いながら観ていて、終盤にその謎が解けることになりました。

さすがに興行収入85億円、観客動員数620万人という大ヒットになっただけのことはあり、非常に感動的な物語でした。亜紀を亡くしたときに朔太郎に押し寄せた感情の波は、私にも到底受け止められるようなものではないでしょう。これはぜひ原作も読んで、噛み締めてみたいものだと思います。長澤まさみは本作で日本アカデミー賞助演女優賞を史上最年少で受賞したとのことですが、それに値する印象的な演技だったと思います。可愛いだけではないのです。

なお、森山未來と長澤まさみというコンビは先日観た「モテキ」で共演した二人ですが、本作の時と比べると二人ともずいぶん成長したというか、変わったものですね。たった7年で、とも思いますが、その7年の経験は大きいのでしょう。