後楽園の桜この週末は東京に住む実家の母が3歳の姪を連れて私の家に遊びに来ていました。私の方は毎年だいたい2度ほど帰郷していますが、母がこちらにやってくるのは何年かに一度のことです。もともと関西にもほとんど縁のない人ですが、中国地方にはもっと疎く、なかなか旅行で行くこともなさそうなので、今回は日本三名園の一つ、岡山は後楽園へ連れて行ってみました。

関東ではこの週末に桜が満開となったようですが、西日本では来週末辺りが見頃と見込まれていて、まだようやく開花したというような状況であり、後楽園でもまだ半分も咲いていないようでした。しかし桜ばかりが草木ではありません。園内の植木はどれも丁寧に手入れの行き届いていて、なかなか気持ちのいいものです。また川向こうに見える岡山城は鉄筋コンクリートで再建されたものだそうですが、園内から見る限りそれとはわからない程度には良くできています。まあ、自宅の居間から城を望むことができる私には特にありがたいものではありませんが…

園内にはいくつかの茶屋があるのですが、私たちもその一つで休憩を取り、きびだんごとお茶のセットを頼みました。お茶は煎茶・番茶・抹茶から選べるというので私は抹茶を頼んだのですが、これが落とし穴でした。番茶を頼んだ妻にはきびだんごが6個ほど付いてきたのですが、私にはたったの2個…確かに置いてあるサンプルをよく見ると数が違うのですが、それには全く気付かずガックリ来てしまいました。せいぜい勿体ぶって食べてはみたものの、もともと小さいきびだんごなのでものの1、2分で終わってしまいました。

それはさておき、子供を芝生で遊ばせたりしながらゆっくりと園内を巡り2時間ほど過ごし堪能したところで、岡山と倉敷の間は20km足らずなのでついでにちょっと足を伸ばしてみようかと提案し、倉敷美観地区へと向かいました。その「美観地区」という名前もどうかと思うのですが、「綺麗なのはそこだけだ」というのが強調されてしまっていたので実は私も行ったことがありませんでした。

到着したのがもう夕暮れ時で、あまりゆっくりと巡る時間もなかったのですが、評判とは裏腹に私には「これだけしっかり残っていれば十分」と思えるくらい感じのいいところでした。川沿いの柳並木と建ち並ぶ城壁の建物との調和が何ともいい雰囲気です。確かにその地区の端まで行ってしまうと突然現実に引き戻されてしまうような感覚はありますが、その内側では単なる作り物の観光地とは違う歴史の重厚感のようなものを感じることはできるのではないでしょうか。

今回はオマケのような感じでふと訪れた倉敷でしたが、私にはとても居心地が良く、またぜひゆっくりと過ごしてみたいと思うところでした。美観地区自体は倉敷の駅からそう離れていないところにありますので、鉄道でのんびりと行ってみるのもいいかもしれません。まあ、子供を連れて行くには向かないので、私もなかなかチャンスはないかもしれませんが…