北京2008本当に無事に開催できるとは思えなくなってきました…

今年8月の開催に向けていよいよ聖火リレーも始まった北京オリンピックですが、どうやらこれまでになく大変な騒ぎになってきたようです。昨日は次回2012年の開催地であるロンドンを走り、様々な抗議活動や妨害行為が行われて物々しい雰囲気となっていたようですが、今日のパリでは多数の警察官やパトカーはもとより装甲車までもが導入されるというわざとらしいまでに大げさな厳戒態勢でのリレーとなったようです。

ここまで来るとそんなにしてまでやる必要があるものなのかと思えてきますが、オリンピックには欠かせない行事の一つですから仕方ありません。ただ、妨害を受ける危険があるからとバスの中に載せて移動したり、周りからは見えないトンネルの中なら安全だからと走らせたりすることにはとても意味があるように思えません。

これだけ大きな騒ぎになってしまっているのは先日のラサでの暴動により中国政府によるチベットの弾圧が注目を浴びることになってしまったためですが、ダライ・ラマは中国でのオリンピック開催には協力的な姿勢を見せているようですし、現在もチベット人民に対して聖火ランナーの妨害などは自重するように求めているようです。これでは完全に中国政府が負けてしまっていますね。

また、中国政府はオリンピックを政治問題に結びつけないよう求めているようですが、平和の祭典たるオリンピックを内紛を抱える国で行うということにそもそも無理があるような気がしてなりません。かつてそういうことがあったというのは私の記憶にはないのですが、そういえばソウルオリンピックが行われたときの韓国は内紛どころか休戦中とはいえ北朝鮮との戦時下にあったのでしたね、一応。

それはともかくこの聖火リレー、次はアメリカ、サンフランシスコだそうですが、この先一体どうなることやら…それよりも問題はそのあとの大会自体の方ですが、フランスなどのボイコットは回避できるのでしょうか。抗議行動がエスカレートして大会の方も異常な警戒態勢で行われるようになるのでしょうか。その他選手の食の安全や光化学スモッグなどの健康上の問題もありますし、本当にこれだけ問題山積のオリンピックをやりきることができるのでしょうか。できたとしてもかなりの力業になりそうですが…