ヴォイニッチ写本の謎

Voynich Manuscript暗号か、それとも贋作か。

ヴォイニッチ手稿」ないし「ヴォイニッチ写本」と呼ばれる謎の古文書があります。20世紀の初め頃、Wilfrid Voynichという古書商により発見・公表されたその書物は、文章の全編が未知の文字により書かれ、数多くの摩訶不思議な挿絵で彩られたものとなっています。その未知の文字は暗号であると考えられ、解読が試みられているものの未だそれに成功した者はなく、依然謎のままとなっています。また挿絵についても、植物らしき物などは自然界に存在する物と同定できておらず、裸の女性らしき人物多数が緑色の液体に浸かっている絵などもただの入浴図とは思えない不可解な物です。

オカルト好きには広く知られたこの「ヴォイニッチ写本」ですが、私ももうちょっと詳しく知ってみようとふと思い、その謎を解こうとしたこれまでの試みなどについて記された「ヴォイニッチ写本の謎」という本を読んでみました。

ヴォイニッチ写本の謎
原著:Gerry Kennedy , 他
青土社 (2005/12)
ISBN/ASIN:4791762487

この本ではまず最初に「ヴォイニッチ写本」の発見とその後のいきさつについて説明されています。そして、VoynichがこれはRoger Baconによる暗号書であると確信し主張していたため、その線での解析の経緯について述べられています。結局これはそれらしく解読したと言いながらほとんど何の成果も得られずに終わったようです。

次に、この時の解読手法のどこに問題があったのか、そしてそこからさらに新たな解読手法を加えるとどうなるのかというようなことも詳細に記されています。また、第二次世界大戦の頃に急速に発達した近代的な手法を用いると…という具合に解読は試みられているのですが、結局未だに謎のままであるというのは冒頭に述べた通りです。

写本に描かれている挿絵の内容についても詳細に考察が行われていて、写真と共に読むとなかなか興味深いのですが、結局はなんだかよくわからないというのが結論なのでちょっと消化不良になるのは仕方ないところです。この挿絵はまじめに何かを記録して後世に伝えようとしたにしては幼稚なので、それがますます謎なわけですが…

最後はこれは贋作、誰かが単に金儲けのためにでっち上げた物なのではないかという線での解説が行われているのですが、実はこれが最も現実的で説得力のある説に感じられてしまうのは、きっと著者らもそう考えているからなのでしょう。

でも私はそれならそれでもいいと思うのですよね。騙されて大金を積んでしまうような人のことはよくわかりませんが、なんだかよくわからないけど不思議、というのでも十分楽しめるではないですか。最近の作品でも架空であると明らかにした上で売られている物があったと思うのですが…何という物だったか思い出せず気になって夜も眠れません(ウソ)。

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