Amazon AutoRip

AutoRipあの円盤の価値は…?

近年のiPodiPhoneの普及で音楽を購入する時にAppleiTunes Storeを利用しているという人も多いのではないかと思いますが、最近私がもっぱら利用しているのはAmazon MP3です。iTunes Storeに対してそれほど有利というわけではないのですが、私にとってはiTunesという専用のアプリケーションを使用しなければならないというよりも、普通にウェブブラウザの使い慣れたインタフェースを利用できるということにメリットが感じられます。価格は作品によって違いはあるもののほぼ同程度で、Amazonは変動が大きく買い時を逃すと悔しい思いをすることがあるという面はありますが、頻繁にセールが行われるためタイミングが合えば非常に安く購入することができます。

オーディオフォーマットはiTunes StoreがAAC、Amazon MP3はMP3という違いがあり、音質的にはAACの方が有利とは言われるものの、256Kbpsという高ビットレートなので私の耳でわかるような違いはありません。MP3にはDRMの機能がないので登場当初は驚かされましたが、現在はiTunes StoreでもDRMフリーになっているためDRMに関しては同等です。

DRMフリーというと誰にでもコピーし放題ということになるわけですが、実際に金を払って購入した楽曲をわざわざインターネットに公開するような人がそんなにいるはずもなく、せいぜい友人知人の間での限定的なもので、それは購入したCDの貸し借りと同じレベルのものです。少なくとも音楽に関しては、歴史的にレコードやCDというコピープロテクトの無いメディアで流通してきたという経緯はあるかと思いますが、結局DRMには何の意味もなかったということになるのではないでしょうか。

ところで、このAmazon MP3でまた画期的なサービスが始まりました。その名も”AutoRip“というものですが、AmazonでCDを購入すると収録されている曲のMP3もダウンロードでき、またAmazon Cloud Playerでも聴くことができるというものです。現時点では対象アルバムが50000点以上ということで全てというわけではないのですが、過去に購入したアルバムにも遡って適用されるというのが素晴らしいところです。私のところにもメールが送られてきて、昨年購入した2枚のアルバムが対象となっていたためCloud Playerのライブラリに追加されました。MP3については既にCDから自分でリッピングしているため、今回はダウンロードしていません。

AutoRipという名の通り、このサービスはユーザが購入したCDをわざわざリッピングする必要がなくなる、というのが利点なのだろうと思いますが、たしかに最近購入した私のMac miniには光学ドライブがありませんし、そういう人には便利なサービスと言えます。最近はCDを購入しても実際のケースを開けてCDメディアを目にするのも最初にリッピングする時だけになってしまっていますが、もう開封すら必要なくなってしまうということになります。非常に便利ではありますが、もうブックレットを見るためだけに開封するということもないでしょうから、購入してもそのまま棚にしまっておくということになってしまいそうです。

しかしよくわからなくなるのは、Amazonで対象アルバムを見ているとMP3よりもCDの方が安いものもあるということです。そうすると、あの銀色の円盤の価値はいったい何なのか、また送料などはどこから出てくるのか、逆にMP3の価格は不当に高く設定されているのではないか、と疑問が色々湧いてきてしまいます。これもしばらくすればどこかに落ち着くのかもしれませんが、実際のところはどうせ購入しても開封しないようなものなら必要ないということですよね。物理メディアが手元にあるとなんとなく安心するというのが今まではありましたが、災害や盗難のリスクを考えたらいつでもダウンロード出来るという方が安全なのかもしれません。

ということで、今のところアメリカのみのサービスですが、近いうちに日本でも開始されるのではないでしょうか。CDそのものが消えていく過程の過渡的なサービスですが、これがCDのみならず他の物理メディアにも引導を渡すことになるのかもしれません。

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