ゴジラ原点。

日曜日は次男の誕生日をダウンタウンのステーキハウスで祝ったのですが、人気店なので空いている時間に行こうということで3時頃という変な時間に行ってしまいました。おかげでお腹を空かせていくことができましたし、店のシグネチャカットだという22oz (600g)もあるカウボーイステーキを平らげるとそれが夜まで持って何も食べずに済み、ちょうど良い感じでした。

夜にはぽっかり時間ができたので、なにか面白い映画がないかとAmazon Instant Videoを見ていたのですが、そこで見つけたのが普段なら気にも留めなかったであろう1954年版「ゴジラ」です。つい先日観た「ゴジラ」のオリジナルである、ゴジラシリーズの一番最初の作品ですが、60年前ということでモノクロの作品となります。これは次男と一緒に観たのですが、次男にとってはモノクロ作品というのは初めての経験となりました。

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さすがに60年前ともなるとCGにより大抵のものが描けてしまう現代とは映像技術も大幅な違いがあり、いわゆる特撮にしてもゴジラの造形にラテックスや発泡ウレタンといった素材が存在せず使用できなかったということですから、このような映像が作られたということ自体が当時としては相当画期的だったことでしょう。まさに怪獣映画の元祖であるこの作品ですが、日本国内のみならずアメリカなどでも大ヒットしたというのも当然なのかもしれません。

また、モノクロ映像ということで想像力に頼る部分があるというのは案外面白いものです。ゴジラの吐く白熱光や、それを吐くときに光る背びれはどんな色なのか、イメージしているものは人それぞれかもしれません。尾形や芹沢の来ていた潜水服はオレンジ色だったそうですが、それも聞かなければわからないことですね。

しかし怪獣映画というとなんだか子供っぽく感じてしまいますが、この作品を見ると核兵器問題をテーマにしていたり、尾形、芹沢、恵美子の複雑な関係があったり、またゴジラの襲撃ルートが東京大空襲のルートそのままだったりと、とても子供向けのものとは思えないものとなっています。考えてみれば、現代でも宇宙人が襲撃してきたりするような映画が大人向けに作られているわけですから、ゴジラが元々大人向けだったというのもまったくおかしなことではなく、むしろいつから子供向けになってしまったのだろうと考えると、ウルトラマンなどがテレビで見られるようになってからのことなのかもしれません。

ということで、映像が暗くよく見えないところがあったり、台詞が早口で聞き取りづらかったりということはありましたが、思っていた以上に楽しむことができました。これに続く作品もAmazon Instant Videoにあるので、また観てみるかもしれません。