US Open夢はまだ続きます。

日本では相当話題になっていること間違いないと思いますので、知らない人は誰も居ないだろうと思いますが、テニスの全米オープン錦織圭選手が男女を通じて日本人初のグランドスラム決勝進出を果たしました。私はちょうど準決勝が行われている時間に自宅にいたのですが、まさか勝てるとは思っていなかったため落胆したくなかったのでテレビを付けずにいました。しかし、妻に聞かれてウェブで途中経過を見てみるとちょうど第1セットを奪ったところだったため、これはひょっとするとひょっとするのではないかとそこからテレビ観戦を始めたのでした。

というのも、準決勝の相手はATPランキング1位のNovak Djokovicだったのですから、いくら好調な錦織選手でも勝ち目は薄いと思っていたのです。しかしながらそれまでの試合、ベスト8を戦った相手Milos Raonicはランキング6位、準々決勝のStan Wawrinkaは4位といずれも格上を相手に、4時間を超えるフルセットの熱闘の末に制してきたわけですから、その粘り強さがあれば勝ち目がないわけではなかったわけです。

Djokovicとは過去2戦して1勝1敗だったとはいえ、前回錦織が勝った際はDjokovicの体調が万全ではなかったということで参考扱いのように言われていましたが、今回はどちらかと言えば錦織の方が長時間の戦いを続けた後で疲れが残っている可能性があったのではないでしょうか。それでも最後の4セット目などは明らかに錦織が優勢でしたので、今回の勝利は本物と言って良いはずです。この試合で対戦成績は2対1となりましたが、Djokovicを相手に勝ち越している選手というのはそう多くはないでしょう。

現在の錦織の好調の理由はコーチがMichael Changに変わったからだと言われていますが、準決勝を戦った選手のコーチはDjokovicがBoris BeckerRoger FedererStefan Edberg、Federerを破って決勝で錦織と対戦することになったMarin ČilićGoran Ivaniševićをそれぞれコーチに付けており、いずれも往年の名選手と呼ばれるそうそうたる顔ぶれとなって話題となっています。私にも懐かしい選手ばかりですが、彼らもそういう歳になってしまったのかという思いもありますね。

ということで決勝は明日、現地アメリカ東部時間で7日午後5時、日本時間では8日朝6時からとなっています。対戦相手のČilićはランキング16位と格下のようにも見えますが、2010年には9位にいた選手ですし、錦織と同じく絶好調と言っていい状態ですのでもちろん気を抜くことはできません。早起きして観戦しようという人も少なくないことでしょうが、私は職場で公式ストリーミング中継を観るか、早く帰宅して家で応援するかを迷っているところです。ここでもし優勝することができれば、日本には空前のテニスブームがやってきたりするのでしょうか。何にせよ、テニスの女神が錦織に微笑むことを、日本にいる人々と一緒に祈りたいと思います。

なお、錦織選手の影に隠れてしまっていると思いますが、車いすテニスの世界的第一人者である国枝慎吾選手は今回も男子シングルス優勝を果たしたようです。