Belize City見知らぬ世界。

今回Liberty of the Seasでのクルーズには途中2つの寄港地がありますが、最初の一つは旧英領ベリーズベリーズシティです。しかし、色々調べてみてもここではいったい何ができるのか、何をするべきなのかがよくわかりませんでした。ベリーズといえばブルーホールは見てみたいところでしたが、セスナに乗って行って上から見て帰ってくるというだけでは今ひとつです。また、クルーズ会社の斡旋するツアーに申し込めばいくつかのアトラクションに連れて行ってくれたりはするのですが、それが料金に見合うほどここでするべきなのかどうかがわからず躊躇しているうちに事前申し込みの期限を過ぎてしまい、船上でも申し込みはできたものの長い列に怯んでいるうちに、結局申し込みそびれたまま現地に着いてしまいました。

ベリーズ・シティでは大型のクルーズ船が接岸できるような港は整備されていないので、クルーズ船は沖止めされてそこからテンダーボートでピストン輸送されることになります。このテンダーボートに乗るには無料のチケットを入手しておかなければならないのですが、事前にツアーに申し込んでいない人は後の方の順番になってしまうようで、私たちが上陸できたのは結局12時頃になってしまいました。
テンダーボート
港ではツアーの客引きが多数いたので掛けあってみることにしましたが、船に戻る最終のテンダーボートは5時に出るということなので、それまでに確実に戻れるようにとすると3時間程度のツアーでないといけません。その程度のツアーがないかと聞いてみると、市内とマヤ遺跡のガイドツアーが3時間半くらいだということなので、それに参加することにしました。

12人乗りのボロいバンにいっぱいに乗って港の門を一歩出ると雰囲気は一変し、経済的に豊かではなさそうな様子が見て取れました。ベリーズ・シティはかつてベリーズの首都だったので旧大使館などがあるようで、運転手のおじさんも色々説明してくれるのですが、市内観光といっても見るべきものがある感じではありません。そうしてしばらく市内を回ったあと、ハイウェイに乗って郊外へと出ていきます。

おじさんはハイウェイだとは言っていましたが、中央分離帯はおろか中央線もないような道路で舗装もあまり良くはないのであまりスピードが出せるわけではありません。また、ところどころに横断歩道としてハンプがあるので、そこでは大きく減速しないと車がボンボン跳ねて大変なことになります。しかしその後、ハイウェイから遺跡に向かう道路へと逸れると、あれは確かにハイウェイだったと納得できました。この先の道は断続的に舗装されているだけですし、車2台がすれ違うのがやっとという道幅です。ここもおじさんは結構なスピードで飛ばすので、なかなかスリルがありました。
Altun Ha
そうして市内から1時間程度で着いたのがAltun Haというマヤ遺跡です。ここでもおじさんが一緒に歩いて詳しく説明してくれましたが、正直なところ大してマヤ文明に興味があるというわけでもないので、失礼ながらふーんという程度のものです。それでも思っていた以上にしっかりとした形でピラミッドが残っているのが見られたのは良かったと思います。

この後帰り道はおじさんも行き以上に飛ばすのでスリルもありましたし、また一度はハンプで減速しきれずに大きく跳ねて、最後尾の座席にいた私は天井に頭を打ち付けてしばらく首が痛くなってしまいました。そのスピードのおかげで余裕を持って港に戻ることができましたが、これは今までに経験したことがないような乱暴なツアーで、まあこういう国なのだろうと思わざるを得ません。なお今回のツアーの間通った中で、信号のある交差点はわずか一つだけだったのですが、この国全体でも数えるくらいしかないのでしょうか。

ちなみに、このベリーズシティには姉妹都市が1つだけあって、それはなんといま私達が住んでいるミシガン州アナーバーなのでした。知った時には思いがけない縁に驚きましたが、いったいどういう経緯で姉妹都市となったのかが不思議なくらいアナーバーとは似ても似つかないところのように思えました。 (続く)