Liberty of the Seasまるで立派なリゾートホテル。

Liberty of the Seasの船室のルームキーとなるのは乗船手続きの際にもらったSeaPassですが、このカードはクルーズの間非常に重要になるもので、ルームキーとなるほかに船内での各種支払い手段、さらに寄港地でパスポートの代わりとして機能します。仮に船内で紛失しても再発行はしてもらえるようですが、そうは言っても子供にまで常に携帯させておくというのはちょっと神経を使います。とはいえ大変便利であるのも確かで、これさえ持っていればあとは手ぶらで済むというのは身軽で良いです。ちょっと矛盾するようですが。

船室に入ってみると、アメリカのホテルの基準では広いとは言えないものですが、キングサイズのベッドが1台と、ダブルサイズのソファーベッドが1台あり、家族4人なら普通に過ごせる広さでした。またバルコニーの大きさも日本の下手なアパートのものよりは大きなもので、デッキチェアが2台とテーブルが余裕を持って置かれています。これが客船という乗り物の上で、同じような部屋が1800室ほどもあるかと思うと驚くべきことです。

船内の設備としては、上部デッキにプールやジャグジーにウォーターパークはもちろんのことバスケットボールのコート、パターゴルフ場、人工サーフィンのFlowRider、フリークライミングのウォールなどがあります。そして下部にはシアターの他、なんと小さいながらアイススケートのリンクがあり、全て無料で利用することができます。本来は航海中に退屈しないようにとこうした設備が設けられることになっていったのでしょうが、今はこれらも目的の一つとなっているのでしょう。また、船内中央の吹き抜けとなったプロムナードはなかなか立派なもので、ちょっとした商店街のようになっています。
Liberty of the Seas - 船内のレストラン
もちろん、船内の3千人にも及ぶ乗客の腹を満たすためのレストランも充実しています。メインのダイニングルームは3デッキに渡る大きなものがあり、ここでは比較的フォーマルな、主にイタリアンとフレンチのコース料理が提供されます。いくつ食べても基本的には無料ですが、追加料金を払うことで選べるちょっと贅沢なメニューと、アルコール類と炭酸飲料は有料となります。私たちは夕食を主にここで摂りましたが、前菜2つと主菜1つ、デザート1つという感じで選択し、これがだいたいちょうどよい量でした。量もそうですが、味の方もアメリカ的ではなく、適度なボリュームと濃すぎない味付けで、さすが様々な国籍の乗客やクルーが乗っているだけのことはあると感じました。

朝食と昼食に主に利用したのは別のカジュアルなビュッフェスタイルのレストランです。こちらは非常にバラエティに富んだ料理が提供されていて、それぞれ好みの異なる家族の誰もが満足することのできるレストランでした。味の方も本格的なもので、メインダイニングに勝るとも劣らないものです。また、こちらは空席さえあればいつでも食べられるので、混み合う時間帯さえ避けるようにすればサッと食べられるのもいいところです。

メインダイニングでの夕食の時間は通常は6時か8時のどちらかが指定され、座席も航海中毎回決まったところになります。しかし、各種アクティビティを優先したい人は食事の時間を選択できるMy Time Diningというオプションがあって、私もそれを選択してしまったのが仇となったのでした。選択できる、というのは選択しなければならないということであって、つまり毎回予約を入れなければならないということなのでした。前もって予約を入れておけば問題ないのですが、当日になると8時半からでないと空いていないというようなことになって、結局イチかバチかでオープン直後に行ってキャンセル待ちをする羽目になりました。まあそれでも30分ほどで入ることができたので結果としては大きな問題はなかったのですが、やはりちょっと落ち着かないものです。

夕食の後、お酒の好きな人はアルコール飲み放題のパッケージなどもあることですし、船内のバーなどで心ゆくまで楽しむのも良いでしょう。ダンスパーティーのようなものも連日開催されているようです。しかし私達は全然酒が飲めないので、早々に船室に納まって至って健全に夜を過ごし、いつも通りの時間に就寝してしまったのでした。 (続く)