今や完全に時の人となっているホリエモンことライブドアの堀江貴文社長ですが、政財界の「大物」からはどうも批判的な声ばかりが聞こえてきます。当事者であるフジテレビの日枝会長はやけに喧嘩腰ですし、経団連の奥田会長や森元首相も「金さえあればというのはおかしい」などというわけのわからないことを言っていますが、ホリエモンはそんなことを言ったのでしょうか。また、時間外取引で株式を大量取得したことについて批判する人もいるようですが、市場取引の制度として存在するものを合法的に利用しただけで、しかも事前に財務省には打診したということなので、お門違いも甚しいのではないでしょうか。

産経新聞の記事を見ると批判記事は滑稽なほどムキになってライブドアやホリエモン個人を攻撃していますし、フジテレビは徹底的に無視することにしているようですが、グループ会社の株主に対してこんな態度で接していていいものなのでしょうか。ライブドアの方は友好的な提携関係を結びたいと言っているにも関わらずこういう状況になってしまっているのは、ライブドアがあまりに急にニッポン放送株を買ってしまったことにより、経営権を奪われるのではないかと上層部が狼狽してしまっているということなのでしょう。

ホリエモンの言うことはあまり素直に捉えると刺激的な言葉が並んでいて「金さえあれば」的に聞こえるのかもしれませんが、それはあくまで表現の問題であって、彼自身はそんなに鋭いことを言っているわけでもないと思います。ライブドアはIT系企業ということになっているようですが、ホリエモン自身は文系出身でエンジニアでもなんでもないので新しい技術を持っているわけでもありません。彼はM&Aを続けることで会社を大きくしてきた人であって、彼自身が新しい企画を生み出しているわけではなく、そういう会社を買うことで大きくなってきたわけです。彼が長けているとすれば成長しそうな会社を選ぶことなのです。そういう人に対して「マネーゲームでは困る」などというのは全く的外れもいいところではないでしょうか。

私は特にホリエモンやライブドアを支持するわけではありませんが、プロ野球参入のときにも見られたようないわれないバッシングには我慢ができません。だいたい森元首相なんて失言で首相をクビになったような人がどうしてあんなにエラそうにして派閥を仕切っているのでしょうか…私はそちらの方がどうかと思うのですが。

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