世の中には自分の常識では理解できないことが数多く存在しますが、今朝私は朝食を摂りながら新聞を読んでいて唖然・呆然・愕然・憮然としてしまいました。

去年、現楽天の一場投手に現金を渡していたことにより野球界に混乱を招いたこと等の責任を取って読売ジャイアンツのオーナー職を辞したはずの渡辺恒夫氏が、早くも同社の代表取締役会長に復帰しようとしているそうです。曰く、

「巨人軍は歴史的な危機を迎えている。グループ各社の強力な支援態勢を確立するため巨人軍の経営に復帰、参画することにした」

ということなのですが、ジャイアンツ人気凋落の原因を作った張本人が復帰することで、どうしたら巨人の人気が上向いたりするのでしょうか。影で妙な影響力を働かせるにしても球界での肩書がないと相手にしてもらえないということなのでしょうか。

テレビの巨人戦の視聴率は大幅に低下して10%を切るようになり、また球場の入場者数も阪神戦に負けているということで、巨人も絶大な人気にあぐらをかいているわけにはいかなくなっているのは確かでしょうが、それがどうしてナベツネの復帰に結びついてしまうのかがどうしても理解できません。そもそも、巨人だけが人気を独り占めしているような状況が異常であっただけで、今はそれが地元球団への支持に変わったということなのでしょうから、特に巨人が不人気というわけでもない今、他球団にとっては慌ててどうこうしてもらいたくもないでしょう。

新聞では評論家らが批判的にコメントしているのに対し、球団オーナーらは付き合いがあるせいか好意的に受け止めているように書かれています。しかし、球界改革が進みつつある今、内心は「どうして今さら」という思いもあるのではないかと穿った見方をしてしまいます。決して改革に水を差すようなことだけはしないで欲しい、と野球ファンでもないのに言わせていただきます。

一場投手が最下位球団で、しかも個人としても不本意な成績に喘いでいるのも、ジャイアンツのスカウトによる一件が大きく影響している、即ち彼の人生を狂わせてしまった責任の一端はナベツネにもあるのだということは忘れないでほしいと思います。

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