この秋分の日を絡めた3連休、我が家は軽井沢に行っていました。長野オリンピックの際の交通インフラの整備によって上信越道と長野新幹線ができ、軽井沢へのアクセスもそれ以前とは比べものにならないほど格段に良くなったため、今では関東からは日帰り圏にも入ってしまっているのではないかとさえ思われますが、関西圏からは高速道路をいくつも乗り継いで、今でも「はるばる」という感じでした。それでも長野道や上信越道がなければ行こうという気にさえならなかったでしょうから、進歩はしているのですが。

今回、軽井沢へ行くというのは実に12年ぶりほどということになります。学生時代のことで、オリンピック以前だったので今の軽井沢は当時とは随分趣きが異なっています。祖母の友人が持つ別荘に、幼少時代に祖父母と3人で毎年滞在していたということもあって、私にとって軽井沢というのは非常に馴染み深い避暑地なのですが、何もないのが逆に魅力でさえあった当時とは違い、今では多くの商店が都会から進出して一般向けのリゾート化が進んでいるようです。

以前は関東からアプローチする場合には電車でも車でも碓氷峠という難所があり、それを碓氷バイパスやプッシュプル編成の列車で乗り越えるということが必要だったため、それがちょっとした楽しみでもあったのですが、高速道路と新幹線ではあまりにあっさりと通過できてしまうので何だか趣きがなくなってしまったように感じで残念な気もしてしまいます。峠のふもとの横川駅の名物駅弁「峠の釜飯」も何ということはないものですが、そのイベントがあるからこそ大人気を博していました。まさに「今は昔」という感じです。

ところで、今回の滞在は10日ほど前に「たまには家族で旅行に出掛けてみようか」と試しに楽天トラベルを覗いてみたところ、案外空室があるということで思い付きで企画してみたものです。宿泊先は「軽井沢プラザホテル」というところを、楽天トラベルに寄せられた利用者からの「食べきれないほどの量の豪華な料理」というコメントを参考に選択してみました。この利用者コメントでは、実際に宿泊してみた人の生の声を聞くことができ、良くないところはそれなりに批判されているものなので結構参考になるのではないかと思っています。

実際に宿泊してみた感じでは、確かに食事は豪華で本当に食べきることができませんでした。初日が洋食のコースディナー、2日目は和食だったのですが、どちらも品目が多く、これでもかというほど出てきました。高級ホテルではないので一品一品の質はさほどではありませんが、大人一人10000円前後の宿泊料金から考えれば十分納得できるものではないかと思います。食事以外の面でも施設は若干古さを感じさせるものの清潔に保たれているので不快な感じはしません。大浴場もそんなに広くはありませんが、麦飯石温泉という温泉を引いているそうで、時間帯を選べばゆったりとくつろぐことができます。

フロントやレストランの従業員も高級ホテルのようにピシッとしているわけではありませんが、丁寧で親しみやすい感じが悪くありません。何となく印象的には「旅館のようなホテル」といった感じです。子供達は「食事のみ」という形で予約を入れていたのですが、全室トリプルルームになっていてベッドが3台置かれているので使って構わない、と言っていただいたので、ダブルベッドに4人で寝ている自宅よりも広々と休むことができました。問題点があるとすれば、Air Edgeのサービス圏外となってしまっているのでインターネットから隔離されてしまうということくらいですが、たまには切り離されてみないとダメですよね。

残念ながら今回は初日以外は雨が続いてしまったので、外で遊んだり散策したりということがあまりできなかったのですが、子供達にもこういう「非日常」自体が楽しいようだったので良かったのではないかと思っています。私にとっても懐しい軽井沢に触れることができましたし、妻も憧れの軽井沢を訪れることができて満足してくれたのではないでしょうか。実は何より最高気温が20度程度という涼しさが快適で私には一番ありがたかったのですが。

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