Blade TrinityWesley Snipes主演の吸血鬼ハンターの死闘を描くMarvel Comics原作のアクション作品、Bladeシリーズ第三作にして最終作となるBlade Trinityを観ました(枕が長い…)。邦題では単に「ブレイド3」となってしまっているのですが、原題がtrinityすなわち三位一体となっているのは、これまでサポートは受けながらも実際の戦いは一人だったBladeが2人の仲間と共に戦うようになったということを表しているので、これを単なる「3」にしてしまうのは日本語字幕がしばしばそうであるのと同じように、微妙なニュアンスを割愛してしまうことで映画の面白さを若干削いでしまっているようで残念です。

自分ではあまり意識はしていなかったのですが、私はMarvel原作のアクション作品が結構好きなようで、Spiderman、X-Men、Hulk、Daredevilなどなど楽しんで観ています。昨年公開のFantastic Fourは是非劇場で観たいと思っていたのですがタイミングが合わず見逃してしまい、近々DVDレンタルで観ようと思っているところです。Marvelのどこがいいのかといえば、単純明快なストーリーと派手なアクションで見終わったあとも爽快感があるところです。たいていの場合敵役は単純に極悪人ですし、特にBladeの場合は基本的に人間ですらないので、敵が痛めつけられ倒れるシーンを見ても複雑な感情をほとんど持たずに済んでしまいます。
Abigail Whistler
さて、Bladeは人間と吸血鬼の混血、いわゆるhalfbreedなので超人的な運動能力で銀の日本刀を振り回しヴァンパイアをバッタバッタと倒していきます。しかし今回はヴァンパイアの祖先である”Drake”が敵ということで苦戦する、ということなのかと思いきや、それとはほとんど無関係にヴァンパイアの組織的な謀略により苦境に立たされるところから始まります。これにより協力にサポートしてくれていたWhistlerを失うことになりますが、代わりに彼の娘Abigail WhistlerとHannibal Kingの二人とその仲間たちという援軍を得、ヴァンパイアの掃討を目指すことになります。

このBladeを演じるWesley Snipesが実にはまり役で強烈な個性を放っていますが、今回Abigail役のJessica Bielもなかなかかっこよく魅力的です。あからさまにお父さん向けのサービスカットはちょっと余計な気もしましたが…King役のRyan Reynoldsはちょっと弱々しい感じもしましたが、ひょっとしたらそれは狙い通りなのかもしれません。

Bladeの魅力は派手なアクションもさることながら、エキゾチックで美しいコスチュームと武器の数々にもあります。特に、戦う上で意味があるのかないのかわからない曲線を持つナイフ系の武器は、刃物が苦手な私も飾っておくためにレプリカが欲しくなってしまいますが、どこかで売られているでしょうか。

ということで、これで最後というのが少々残念なこのシリーズですが、Marvelの映画化されていない作品はまだまだ数多くありますので、しばらくは楽しむことができるかもしれませんね。原作のコミックは日本人には単純すぎて面白くないともいわれますが、キャラクターや物語の設定は個性的で魅力あるものが多く、それがハリウッドの力で映像化されることですばらしい娯楽作品になりますので、今後も期待したいと思います。

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