Chain Mailこれを怪しいと感じることができるというのも「ネット社会」で生きていくためには必要?

先日、妻が「友達からこんなメールが送られてきた」といってこんな内容のメールを見せてくれました(企業名は○○と△△で置き換えておきます)。

知り合いからの依頼です。皆で転送して注意を呼びかけたいです!五條の○○や南大阪の△△で幼児をトイレに連れ込みイタズラをする事件が相次ぎ、男子はお尻からボールペンを入れられ女子はもっと酷くて3歳で子宮全摘出。口には粘着テープをされるらしい。買い物中に一人で男子トイレに入っり、ママと別の個室に入って1人出たところを狙われたらしい。もし子供だけでトイレに行かせてるなら気をつけてあげて下さい!橋本、南大阪は警察が警戒中ですが他の地域が心配ですとのこと。兵庫県高砂市や加古川市の大型スーパーのトイレでも性的暴行の被害にあった児童もいるようです。

こんなメール、どう見ても怪しいですよね。私は即座に「これチェーンメールだから」と一笑に付してしまいましたが、妻は自分の友人から送られてきたということもあって確証が持てずにいたようです。が、「こんなことが実際に起こっているのだとしたら世間に知られていないはずはない」ということで納得したようです。まあ、もともと他の人に転送するようなつもりはないということでしたが。

きっとちょっと検索すれば出てくるだろうと思うとやはりその通りで、上記の文章では関西の地名になっているところがもともとは神奈川県内の地名だったらしく、わざわざそれを置き換えて回し始めたお馬鹿さんがいるようですね。今は大阪府警神奈川県警で注意を呼びかけており、また今朝の新聞にも掲載されていたのでまもなく沈静化するのではないでしょうか。

それにしてもどうしてこんな母親たちを怯えさせ、名前の挙げられた企業に風評被害を与え、携帯電話のキャリアに利益をもたらすだけのチェーンメールなどというものを流行らせようという人がいるのでしょうか。まさかキャリアの陰謀ということはないでしょうから、世間で騒ぎになるのを喜んでみているだけの単なる愉快犯なのでしょう。それで自分が世の中に影響を及ぼした気になっている、小さい人間のすることですね。

まあ不特定多数への転送を促すような内容のものはほぼ間違いなくチェーンメールですから、見分けるのは結構簡単です。それでも「これはどうなのかな?」というような微妙なものがあれば、財団法人日本データ通信協会迷惑メール相談センターの中に「撃退!チェーンメール」というコーナーがあるので、こちらで調べてみるといいかもしれません。チェーンメールを収集して集計したデータを公開したりしているようで、今回のチェーンメールについても「データ公開」のページでほぼ同一の神奈川版が紹介されています。

結局今回のメールの場合は人騒がせな内容ではあるものの、「やっぱり気を付けないとね」と母親たちの気を引き締める効果はあったようなので、百害あって一利無しというものではなかったようです。私も無頓着なようで実は心配性なところもあってもともと子供だけでトイレに行かせるのが不安な時期もあったのですが、いつの間にかそれに慣れてきてしまっていたので警戒は怠らないようにしたいと思います。実際ここまで凶悪なものではなくとも、カツアゲなどは昔からありましたからね…