鳥インフルエンザが東南アジアを中心に猛威を振るってから2年ほどが経ち、日本では何となくほとぼりが冷めたような感じになってしまっていますが、今年も宮崎県の養鶏場で2400羽に上るニワトリが死亡し鳥インフルエンザへの感染が疑われていたり、インドネシアでは59人目の死亡者が報告されるなど、勢いは一向に弱まる気配を見せていません。鳥インフルエンザの場合はもともと鳥類の病気であり人間には伝染しないはずのものが変異により人間の感染が報告されるようになったことで特に恐れられるようになりましたが、そうでなければ世間一般の人が騒ぐほどのことになったかどうかは怪しいものです。
一方、今のところ人間を始め哺乳類が感染する心配はないとされているものの、カエルなどの両生類に壊滅的な被害を与え、生態系に深刻な影響を及ぼすことが危惧されている「カエル・ツボカビ症」の症例が日本でも発見されたそうです。この病気はカエルなどが感染すると90%ほどの確率で死に至るとされるカビの一種で、オーストラリアでは既に大流行しカエルが激減したということで、種の存続にも関わる恐ろしい病気です。これが日本でも流行してしまうと夏の夜に田んぼで元気になくカエルの大合唱を聴くことも出来なくなってしまうだけでなく、カエルを食物連鎖の一環としている生態系全体のバランスが大きく崩れてしまい、重大な事態を招く可能性もあります。
ペットとして飼われているカエルの場合には治療法などもあるということなので、感染が疑われる場合にはすぐに専門医に診てもらうべきです。仮に死んでしまった場合に死体やカビの含まれる水などを野外に廃棄してしまうとそこから他のカエルなどが感染してしまうので、それだけ流行ってはいけないことなのだそうで、注意していただきたいと思います。
問題なのは野生のカエルの方で、感染したカエルが発見された場合にも辺り一面に薬剤を散布するというわけにもいかないので、その場合にはもうお手上げになってしまうようです。ということはそこに至る前に食い止めなければいけないということですから、ペットとして飼っている方やショップで購入される方は、愛する両生類全体を守るつもりで臨んでいただかなければならないと言えるでしょう。
ちなみに我が家の場合はこれまでカメ、ザリガニ、グッピー、昆虫を飼ってきましたが、未だかつて両生類が家にいたことはありません。子供が捕まえてきたカエルを飼いたいと言ったことはありますが、生きたハエでないと食べないのでは無理だと言って諦めさせました。実際にカエルを飼っているという方は餌の問題をどうされているのか、ちょっと気になるところではあるのですが、ひょっとして餌用にハエも飼育していたりするのでしょうか…?