Bring It On今月1日に「マリー・アントワネット」を観に行って以来3週間以上経ち、私にとってはずいぶん久しぶりの映画となってしまいましたが、その「マリー・アントワネット」でも主役Marieを演じていたKirsten Dunst主演の2000年の作品「チアーズ!」を観てみました。

ちなみに原題の”Bring it on”とは「かかってきな」というようなニュアンスで劇中の台詞から採られたもののようですが、それに対して邦題の方は何とも直接的で面白みがありませんね。まあ、「ブリング・イット・オン」と言われても何だかわかりませんし、「かかってきな」ではもっとわからないので、かなり知恵を絞ってもらわなければならないわけですが、その道のプロならそれなりの仕事をして欲しいものです。

チアーズ!
チアーズ!

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それはさておきこの映画は、高校の強豪チアリーディングチームのキャプテンに選ばれたTorranceが、先代キャプテンの振り付けた演技が実は他の学校のパクリであったということを知り苦境に立たされるものの、その困難を乗り越えて全国大会優勝を目指す、という1年間を描いた青春コメディ作品なのですが、その一番の見所はやはり何といっても躍動感と迫力に溢れたチアリーディングの演技の数々です。撮影では俳優とプロのチアリーダーとが混ざって演じているようですが、全国大会のシーンなどは本物に見劣りするようでは台無しになってしまいますので、かなり力が入っていることが伺えます。俳優らは本来の役者としての演技力だけでなくチアリーディングの演技力まで要求され、相当なトレーニングを受けたことでしょうが、それが見事に発揮された素晴らしい演技になっています。

今回も私は当然主役Torranceを演じるKirsten Dunstを目当てにこの作品を観ることにしたわけで、Kirstenもはつらつとした演技を見せてくれて魅力的ではあったのですが、実は新人Missy役のEliza Dushkuがちょっと気になってしまいました。TVシリーズTru Callingで主役のTruを演じているのでお馴染みという人も多いかと思いますが、ティーンエイジのElizaもなかなか可愛らしく、また芯の強そうな個性的なところはこの頃から変わっていないようです。体は華奢でかなりほっそりした印象ですので、大人の魅力を身につけたのはこの後のことということでしょうか。

日本ではなかなか本物のチアリーディングに触れる機会はありませんが、アメリカ的文化を象徴するものの一つであり、アメリカの学生達にとっては青春の一部になっているのではないでしょうか。この映画を観ることである意味本物以上に素晴らしい演技を観ることができるわけで、私もそれ自体を楽しむことができました。画面で見ているだけでもテンポのいい音楽に合わせたアクロバティックな演技には興奮させられてしまいますが、この目で生で見ることができればさらに素晴らしいのではないかと思います。日本チアリーディング協会の方で、今のところ今年度までとなっていますが大会日程などもわかるようなので、機会があればぜひ観てみたいものです。

ちなみにKirstenの役名はTorranceですが、この映画のロケはカリフォルニア州TorranceのTorrance High Schoolで行われた、なんていうトリビアがWikipediaの英語版のページには載っていますね。だからどうしたというようなものですが、トリビアというのはそういうものですから…