Arnold Swarzeneggerかつてカリフォルニアで暴れ回った人も今は州知事

最近USJに行った際、これまでほとんど興味を持っていなかったはずのT2:3-Dを子供たちが急に気に入ってしまい、あまり人気のあるアトラクションでもなく空いているということもあって1日に2回も観てしまいました。偏光レンズの眼鏡をかけるタイプの立体映像と、それに合わせて役者さんらがアクションを演じるショーとを組み合わせたアトラクションですが、良く作り込まれているので2度観たくらいでは大人でも飽きることもないのではないかと思います。どちらかというと大人には前座の綾小路麗華嬢の方が楽しめるかもしれませんが…

そんなUSJのアトラクションも元になっている映画を観たことがあるのとないのでは楽しみも大違い、ということで私もだいぶ前に観たので内容をほとんど忘れてしまっていた「ターミネーター2」を子供と一緒に観てみよう、と思ったのですが、この映画もシリーズ1作目を観てからでないと…ということでその第1作、「ターミネーター」を観ることにしました。

ターミネーター
監督:ジェームズ・キャメロン
20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン (2007/07/27)
ISBN/ASIN:B000QTEBBO

ストーリーはここであえて語るまでもないとは思いますが、現カリフォルニア州知事Arnold Swarzenegger演じるT-800型サイボーグ、通称ターミネーターが2029年の未来から1984年の世界にやってきて、未来の人類の指導者となるJohn Connorの母親、Sarahを抹殺しにやって来るというものです。映画の設定と同じ1984年の映画公開当時は2029年と聞くと結構先の未来という感覚だったので未来にはそういうこともないとは言えないというような感じでしたが、2007年の今からするとわずか20年余り先のことであり、さすがにその時期に人類がコンピュータに支配されるなどということは起こりそうになさそうだというのはわかります。まあ当時は冷戦のさなかだったので「大規模核戦争で人類が全滅」というのはかなり現実味のあるストーリーでしたから、すっかり平和ボケしてしまった今の私たちが観てもリアリティが無いということもあるかもしれません。

映像の方は最近の映画に見慣れた目からすると特殊メイクや特撮の技術が稚拙なものに見えてしまいますが、CGに頼って何となく薄っぺらなものになってしまった現代の映画よりも、様々な技術を駆使して作り込まれたちょっとクラシックなものの方が「凄い」と言えるものは持っているのかもしれません。T-800ターミネーターの骨格が剥き出しとなった状態でのアクションなどは、ほとんどろくなCGも使えない時代に一体どうやって作られたのかと色々想像するだけでも楽しめるのではないでしょうか。

Sarahを演じるLinda Hamiltonらが精一杯めかし込むシーンなどを見るとそのファッションの古くささには時代を感じざるを得ませんが、脚本自体は単純なアクション映画というわけでもなく、今観ても十分に楽しめる名作と言えるのではないかと思います。さすがにSchwarzeneggerと監督James Cameronを一躍有名にしただけのことはあります。たびたびテレビでも放映されているので一度も観たことがないという人の方が少ないのではとさえ思えますが、SFアクション映画を語る上では外せない作品であるのは間違いなさそうです。