USGPの表彰台が夢だったかと思うほど最近冴えなかった琢磨ですが、今回のドイツGPでも結果こそ8位入賞ぎりぎりで終わったものの、レース中盤に見どころを作ってファンを楽しませてくれました。

1回目のピットストップからの復帰で悪いポジションに戻ってしまったため、このGPはこのまま終わってしまうのか、とがっかりしていたのもつかの間、琢磨はそこからオーバーテイクを繰り返して5台抜き、一時は5位のモントーヤに2秒まで迫りました。そこからはいくつかミスを繰り返し、結局8位という結果に終わったわけですが、誰よりもアグレッシブな走りを見せてくれました。終盤にはバトンがアロンソとのバトルを制し2位をゲットというシーンが印象的で、全体的にここ数戦調子の乗らなかったBARの復活を感じさせるものでした。

ただ一人シューマッハを破る可能性のあったライコネンがリアウィング脱落が原因のクラッシュでリタイアしたということもあり、レース自体は例によって1回のオーバーテイクを見せることもなく、ミハエル・シューマッハがポール・トゥ・ウィンという結果でちょっとがっかりですが、BARの2人と、6位入賞のウェバーが盛り上げてくれたので、久しぶりに楽しいレースでした。

ただ、琢磨はレース後のインタビュー等でHANSが外れたことがミスの原因というような発言をしていますが、きっとシューマッハなら「ちょっと外れたけどね」くらいのコメントで優勝してしまうのでしょうね。琢磨にはこれからもどんどん経験を重ねてもらって、名実ともに一流ドライバーとなってほしいものです。

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