Burn After Readingちょっと無理しているように見えないでも…

Brad PittGeorge Clooneyといえばちょっと映画を観る人なら誰でも知っているはずのハリウッドスターですが、「オーシャンズ11」での共演以来私生活でも仲の良い二人としても知られています。しかしこの二人、ダンディなGeorgeと若々しいBradの年齢差がたった2歳であるということはみなさんご存知でしょうか。ちょっと考えればBradが30代のはずはないし、Georgeもまだ50代ということはないでしょうから、確かにそんなものなのですが…意外に感じたのは私だけでしょうか。

それはともかく、この二人がコーエン兄弟監督のコメディ映画で共演していて、特にBradがアホ面を晒すバカな役を演じていることでも話題になった「バーン・アフター・リーディング」という映画があるのですが、これを観てみました。といっても私はまだコーエン兄弟の映画は見たことが無かったので、コーエン兄弟の撮る映画というのがどんなものなのかさっぱり知らなかったのですが…

バーン・アフター・リーディング [DVD]
監督:ジョエル・コーエン;イーサン・コーエン
Happinet(SB)(D) (2009/09/11)
ISBN/ASIN:B001P3POZW

物語は上空から撮影されたCIAから始まるので何事かと思ってしまうのですが、結局すべてはここから始まるのです。局内の政争に敗れて飲酒問題を理由に左遷されることになり、そこでヤケになって辞めてしまったOsborne Coxが、回顧録を出版しようと原稿を書き溜めていたのがひょんなことから流出し…まあこんなところで説明するには複雑すぎて、読んでもなんだか分からない意味のないものになってしまいそうなのでやめます。とにかくストーリーはなかなか複雑なのですが、癇癪持ちやら出合い系やら不倫やら、いろいろ問題のある人たちが絡み合っておかしなことになってしまう話です。

コメディ作品なのですが、最終的に主要登場人物はほとんど不幸な結末を迎えることになってしまい、スカッとはせず何やらモヤモヤしたものが残る映画です。ただそのモヤモヤ加減が逆に何とも言えないのです。話の最後もCIAなのですが、そのCIAの偉いさんたちの会話がいい味出ていて私は気に入りました。しかしまさかあの人があんなことになるとは…なかなかシュールなところもあります。

3700万ドルという予算で15500万ドルの収入を得て興行は大成功と言えるでしょうが、作品そのものの評価も上々でいろいろな賞にノミネートされたものの、残念ながら受賞には至っていないようです。Brad PittやGeorge Clooneyだけでなくその他も大物俳優が揃って出演していることで宣伝効果は十分あったのでしょうが、やはりそれだけではないのでしょう。ただ、日本での成績はそれほどでもなかったようですが、この手のコメディはちょっと日本人には受けにくいかもしれません。

ということでコーエン兄弟の作品を初めて観たわけですが、独特の空気があるような気がします。とりあえずもう一つくらい観てみないと「らしさ」は分からないと思うのですが、「バートン・フィンク」あたりを観てみるのがいいのでしょうか。他にも観たい映画はたくさんあって、とても観られないというどころか憶え切れない状態なのですが、もしもTSUTAYAで思い出して借りることができたら観ることにしたいと思います。それがいつになるかはわかりませんが…