FIFA World Cup Trophy劇場公開されなかった訳が分かったような気がします。

バンクーバー冬季オリンピックは結局銀メダルが3つ、銅メダルが2つという結果に終わり、何となくパッとしない結果に終わってしまったような気がします。とはいっても、もちろんオリンピックに出場できるという時点で私なんかとは全く次元の違う人達なわけですし、世界各国からの並み居る強豪を相手にしているわけですからそう簡単にメダルなど取れるはずがなく、ケチを付けるつもりはありません。

しかし、マスコミはあまり報じていませんが、オリンピックのあとに開催されたパラリンピックの方は凄い結果を出しています。金3銀3銅5ということで国別で6位という結果になっています。オリンピックより参加国も種目も限られていますので単純に比べられるものではありませんが、かなり立派な成績ではないでしょうか。

それはさておき、今年はもう一つのスポーツの祭典、サッカーのFIFAワールドカップ開催の年でもあります。開催地が南アフリカということでいろいろな問題があって日本から観戦に行くという人はあまり多くないでしょうし、カズヒデほどのスター性のある選手がいないことで今ひとつ盛り上がりに欠けるような気がしますが、世界的な大イベントです。そのワールドカップへの夢を抱く青年の成長物語3部作の最終章「GOAL!3 STEP 3 ワールドカップの友情」を観てみたのですが…

GOAL!3 [DVD]
監督:アンドリュー・モラハン
ポニーキャニオン (2010/02/03)
ISBN/ASIN:B002T32SH4

コレは凄いです。1作目でイングランドのプレミアリーグへの出場を果たし、2作目Real Madrid F.C.に移籍して活躍した主人公Santiがついにワールドカップへ…というはずだったのですが、いつの間にか主役は交代してしまい、Santiは脇役に回ってしまいました。しかもSanti以外の登場人物は初登場の人ばかりのようです。3部作と言いながら監督はすべて違うようですが、一体どういう事なのでしょうか。

ワールドカップドイツ大会でも撮影が行われたということで、それがどのように映画の中で活かされるのかと楽しみにしていたところもありましたが、このチャチな合成は何なのでしょう。30~40年も前の映画ではないのですから、いくらなんでもこれはないのではないでしょうか。結局金が掛かっていないということなのだと思いますが、贅沢に選手を登場させすぎてギャラが嵩みすぎたということなのでしょうか。

この作品は劇場で観たいと思っていたのになかなか公開されないと思っていたらTSUTAYAに並んでいて、いつの間に公開されていたのだろうと思ったら結局劇場公開は見送られてしまったようでした。しかしそれもこの出来を見れば納得できてしまいます。ドイツ大会のハイライトシーンに安っぽいドラマが付け加えられたようなものですから、劇場でこれを観せられたら暴れだす人も一人や二人ではないでしょう。

ということで「こんな映画もあるんだな」というくらいのものなので、怖いもの見たさでなければとてもではありませんがお薦めできるものではありません。きっと今年1年間に私が観る中で一番のクソ映画になるでしょう。しかもダントツで。