Detroit Tigers日本の野球とはいろいろ違うような。

今日はキリスト教の復活祭、イースターだったのですが、アメリカではその前の金曜日はGood Fridayという休日になっており、3連休となっていました。アメリカの祝日は日本よりもだいぶ少なく、私が渡米して以来初めての祝日だったのですが、その連休なか日は子供の通う補習校の入学式・始業式となってしまっていて、連休を使って小旅行というわけには行かなかったのが残念です。

しかしせっかく気候のいいこの時期なので、どこかへ行って楽しまなければもったいない、という事で考えたのが本場メジャーリーグの野球観戦です。ちょうどこの木曜日に開幕を迎えてその最初の三連戦がこの週末にかけて行われ、しかも地元デトロイト・タイガースはオープン戦で20勝8敗という好成績を残しているという話を聞いたところだったので、これはいい機会ということでウェブでチケットを取って観に行ってきました。
Comerica Park
タイガースの本拠地球場であるComerica Parkはデトロイトのダウンタウン中心部にあり、周辺は治安の悪い地域なのですが、球場周辺だけは、試合のある日は特に安全とされています。球場のあちらこちらにはタイガースのマスコットであるトラの彫像があしらわれていて、特に正面入口の左右上方にはこちらに睨みを効かせる四頭がおり、そして入口手前にいる巨大な一頭は格好の記念撮影スポットになっているようです。
Comerica Park - 内野側
自宅で印刷してきたチケットを見せて球場内に入ると、場内に並ぶホットドッグ売りなどの姿にアメリカらしさを感じます。日本の球場だとスタンドの裏側は薄暗く湿った雰囲気になってしまっているところが多いような気がしますが、ここは風通しが良く活気に満ちていたような気がします。席についてみると、フィールドまでの距離は近いのに、グラウンドにいる選手が大きいせいなのかフィールドがとても狭く感じられたのが不思議です。またフェンスなどがないのと、応援団などもいないので選手との距離感も日本のプロ野球よりもないように感じられました。

試合の前にホットドッグやフライドチキン、フレンチフライやプレッツェルで腹を満たし、午後1時からいよいよ試合開始です。試合の前や試合中にも様々なセレモニーやスポンサーからのプレゼントなどがあり、ファンを楽しませるための仕掛けはさすがでした。野球の場合はイニングごとに合間があるのでこういった要素とは相性がいいのでしょうね。まさに家族でピクニックに行くような雰囲気で楽しめるのではないかと思いました。
Comerica Park - 外野側
ボストン・レッドソックスが相手の試合の方は1回裏から4点を取り、前日10-0で勝利した勢いで行ってしまうのかと思われましたが、そうは問屋が卸さず3回に5点を取られて逆転、4回に追いついても6回9回に引き離されてそのまま終わってしまうのかと思いきや、9回裏に3ランホームランで同点に追いつき延長戦に突入、という盛り上がりでした。しかしこの時既に試合開始から4時間近くが経過しており、子供達にはちょっと辛くなってしまいました。11回表に「ここで点を取られたら負けだと思って帰ろう」と決めて席を立ち、歩いているうちに追加点を食らってもうダメだろうと諦めたのですが…なんと駐車場にたどり着いたところでスタンドからまさに地響きのような大歓声が轟いてくるではないですか。車の中で慌てて確認すると、サヨナラホームランで逆転勝利という劇的な結末に終わったのでした。

全く惜しいところを見逃してしまったもので、非常に悔しい思いをしているのですが、結果だけみると13-12という大味な試合も抜きつ抜かれつのデッドヒート、一方的に終わった前日の試合よりもはるかに楽しめたのではないでしょうか。見逃したとはいえ、結果的に勝利に終わったので、勝ったつもりで帰ったら負けていた、と言うよりはまだ良かったでしょうね。

ということで気温華氏60度前後という気持ちのいい青空のもと、実にアメリカらしい休日を満喫することができました。ちなみに摂氏では15℃前後になりますが、日差しのお陰で寒さは感じません。おかげで顔は日焼けで真っ赤、サングラスの跡がくっきり残ってしまい、明日の出社がちょっと怖かったりもしますが…