雲の上はいつも快晴なんだか楽しいのは最初だけ?

私は今、テキサス州ダラス郊外に来ています。今回で5度目の参加になるFreescale Technology Forumのためなのですが、これについては今までにも何度か記事にしており、それほど目新しいこともなかったのであえて詳しくは書きませんが、ここに来るまでの間にちょっとだけ新しい経験がありました。

飛行機の利益は搭乗率が物を言いますので、航空各社はそれぞれの経験に基づいてキャンセルを見込み、実際の座席数以上の航空券を販売します。この見込みが外れても搭乗者数が少なくて若干空席ができるくらいならいいのですが、問題なのは座席が不足してしまう場合(オーバーブッキング)です。電車やバスのように乗客を立たせるわけにはいかないので、そういう場合には旅行クーポンなどと引き換えに他の便やルートに振り替えてくれる乗客を探すことになります。

インターネットでも窓口機でもチェックインの際に、いくらのクーポンなら引き換えに振り替えてもいいか、あるいは望まないかを聞かれます。私もこれまでは到着後に時間の余裕が無いことが多かったのでたいてい「望まない」としていたのですが、今回はちょっと手配を誤って到着が早過ぎることになっていたので、「$100」のボタンを押してみました。すると、搭乗ゲートで待っている時に名前を呼ばれ、振り替えの依頼を受けることになりました。

最初に提示されたのは5時間後のデトロイトダラス直行便だったのですが、その時点から5時間も空港でじっとしていなければいけないというのは苦痛なのと、到着が5時間遅れるとあとが辛い、ということで別の便を探してもらいました。そこで出てきたのが元の便と同じ時間に出発するニューヨーク・ラガーディア空港経由のプランで、到着は3時間半遅れということなのでそれを受けることにして、急いでターミナルの反対側のゲートに向かいました。

もともとエコノミーコンフォートにアップグレードしていたので、振替後の席もそうしてくれるのだろうな、と思っていたところ、しっかりファーストクラスにアップグレードしてもらえました。どうやらオーバーブッキングの振り替えを受けるとアップグレードのウェイティングリストの最上位に入れてもらえるようです。ニューヨークまでは2時間もかかりませんし、国内線のファーストクラスなので座席が若干大きくてクッションが効いているのと、飲物のサービスなどが若干良いという程度のものですが、エコノミーではなかなか寝られない私がすぐに眠ってしまうというのはそれだけ快適だということなのでしょう。
ファーストクラスの機内食
ニューヨークからダラスまでは4時間以上かかるので、今度もアップグレードされるといいなあと思ってカウンターで確認してみると、席が空いたら誘導するからとりあえず今割り当てられている席で待て、ということなので待っていると、笑顔で親指を立てて迎えが来ました。荷物を後ろにおいたままなのが気になりましたが、機体の小さな機材で移動が大変だったのでそのまま置いて最前列へ移動しました。今度は12時過ぎのフライトでちょっと時間が長いということもあり、ちょっとした昼食が出てきたので恩恵も大きかったです。ただ着陸後に荷物を取りにいけないので、他の乗客が全員降りるまで待たなければいけない事にはなりましたが、やはりフライト中の快適さには変えられません。

ということで、無駄な移動時間がかかることにはなりますが、旅行好きで時間に余裕のある場合にはぜひ手を上げてみるべきだと思います。またクーポンも乗り継ぎが必要になったためか$400分ももらえてしまい、いいことづくめのようです。ちなみに帰りの便はデトロイト着が9時過ぎの予定なので、振り替えられるとその日のうちには着かないかも…と思いつつ、思わずまた$100のボタンを押してしまいましたが、どうなるでしょうか。