千里浜なぎさドライブウェイさすがに誰も付き合わせられません。

今年のゴールデンウィークは祝日の並びが良いので、昭和の日から10連休という企業も多いのではないでしょうか。私の勤務先も10連休なのですが、中高生の息子達は月曜日と金曜日が平日なので学校に行かなければならないだけでなく、休日もそれぞれ部活があるので家族で出かけられるような日はありません。まあ高校生にもなると家族で旅行というものでもないのでそれは仕方ありませんが、私も家でじっとしていられないので一人で北陸方面へと一泊の小旅行に行かせてもらうことにしました。

高速道路を使えば短時間で済んで楽なのはわかりきったことですが、旅の目的が運転すること自体なのでそれでは意味がないのでひたすら一般道を進みます。北陸への入り口は敦賀になりますが、ここまでで4時間ほどもかかってしまうのがなかなか辛いところです。敦賀からはしばらく流れの早い国道8号線ですが、福井市近郊の都市部に入ると信号が多くなり、スムーズには進まなくなります。しかしこの信号待ちの間に、何年も会っていなかった学生時代からの友人に「通過中〜」と連絡を入れてみるとランチでも一緒にということになったので、悪いことばかりでもありません。
浜焼きさば定食
ここでは何か福井らしいものとリクエストして、焼き鯖と越前そばという2大名物かつ私の好物を楽しむことができる定食をごちそうになり、その後その筋では有名らしい「Sea Side Cafe うみぼうず」まで友人の旧ミニとプチツーリングをして、コーヒーで一休みしてから別れました。

このあと向かったのは能登半島西岸の付け根にある千里浜なぎさドライブウェイで、車でそのまま波打ち際を走ることができる道路で、世界でもたった3箇所のうちの一つだそうです。せっかく近くまで行くからということで観光名所らしき所に寄ってみたわけですが、実際のところ車で砂浜を走ってもそれほど嬉しいことがあるわけではありません。車が沈んでも困るので濡れるようなところまでは行かなかったせいでしょうが、夕暮れも近づいていたのでさっと写真を撮って移動してしまいました。
サグマトン
このあとは能登半島の東岸、氷見の北にある氷見温泉郷くつろぎの宿うみあかりで温泉に浸かり、夕食は氷見といえば氷見ぶり…と言いたいところですが、寒ブリの季節ではありませんし、昼食に鯖をいただいたところだったので魚という気分でもなく、結局はカレーです。この日は高岡市にあるザイカ・カレーハウスという、パキスタン人らしき人たちがやっている店に行ってみました。同じくパキスタン人らしき客も入っていましたし、本格的なものが出てくるはずと期待していると、バスマティを使用した薄味のビリヤニがライスとして出てきて、期待は更に高まります。このビリヤニも美味しいのですが、セットに追加したチキンティッカが次に出てきて、これは今までに食べた中でも最高に美味しかったです。最後にナンと一緒にサグマトン(ほうれん草と羊のカレー)が運ばれてきましたが、このサグマトンは濃厚な中にゴロゴロと柔らかい羊肉が入っていて、かつて食べたインド系カレーの中で最も美味しかったのではないかと思います。また行きたいと思ってもなかなか行けない場所ですが、北陸に行く機会があればぜひ寄りたいというレベルの店でした。

ということでカレーの話が長くなりましたが、目的地というか宿泊先として選んだのは富山駅そばの快適ウェルネスホテル とやま自遊館という公共の宿泊施設です。なぜここなのかというと、「世界一美しいスターバックス」とググると出てくるスターバックスコーヒー富山環水公園店がある富山県富岩運河環水公園に隣接しているためです。スターバックスは夜10時半まで営業しているということなので、9時頃にチェックインしたあとブラブラと歩いて見に行ってみましたが、公園も控えめにイルミネーションがされていて雰囲気のあるところでした。
スターバックスコーヒー 富山環水公園
朝も8時の開店前にチェックアウトしてしまって公園を散歩してからスターバックスに行ってみましたが、開店前から店の駐車場は満車で、15人ほどの行列がすでに出来ていました。私も列に加わってアイスコーヒーを買い、外のテラス席に座ってみましたが、確かにそこからの眺めは良く、外から見るよりも中からの方がいいのではないかという感じでした。しかし今自分がどこにいるかを思い出すとここで長居をしている時間はなかったので、コーヒーは一口二口飲んだところで立ち上がり、ドライブを再開することにしました。

行きは敦賀から日本海沿いを北上してきましたが、帰りは飛騨高山を通って岐阜まで南下し、そのまま太平洋まで出てしまうルートを取ることにしました。飛騨のあたりはまだひんやりとしていて桜も咲いていて、新緑が目に眩しく清々しい山あいのドライブとなり、今回の旅の中で一番運転が楽しい区間だったでしょうか。
覚醒カシミール
昼食は岐阜市内に見つけていた、「カレーの文化屋食堂」という名のスパイスカレーの店です。1時過ぎに店に入ってみると他に誰も客がいないので怯んでしまいましたが、漂うスパイスの香りに期待して、店主に「名前はふざけていますが真剣に作っています」とすすめられた「覚醒カシミール」なるカレーを食べてみました。チキンのドラムが2本入ったカレーと、週替りの豆カレーのセットでしたが、チキンカレーの方は辛さは適度ながらとてもスパイスが効いていて、本当に頭がスッキリします。一方の豆カレーの方はスープとしても食べられるような優しい味で、このコントラストもまたよい感じでした。

覚醒したあとは名阪国道で大阪へ抜けようと四日市まで行く途中、一宮のスターバックスでアイスコーヒーのおかわりをするついでに、家族も好きな「つけてみそ かけてみそ」をお土産にスーパーで購入しました。しかしこの名古屋近郊の自動車の数はさすがというか、半端ではありません。かなり立派な道路が整備されているので大通りが詰まってしまうようなことはありませんでしたが、それに交差する路地に一旦出てしまうと復帰するのが大変といった印象です。通勤ラッシュの時間帯などは一体どうなってしまうのでしょうか。
キーマときのこのあいがけカレー
この後、名阪国道を伊賀の辺りで降りてから大阪に出るまでも大変でしたが、夜の8時になってようやく生野の「カレーちゃん家」という店にたどり着きました。ここには以前次男を連れてきたことがあるのですが、その時は「カレー切れ」の札が出て閉まっていたため、どうしても再チャレンジしたかったのでした。ようやく巡りあったカレーは「キーマときのこのあいがけ」にしましたが、特にキーマはこれまでに食べたことのないような味わいのあるもので、きのこはきのこでたっぷりと入ったしめじやえのきの食感が楽しい、期待通りに美味しい一皿でした。ただし、少々油が多めのように感じましたので、カロリーが気になる人には喜ばれないかもしれません。

最後もカレーで満足したあとは、夜も遅くなるので阪神高速を利用してさっさと帰宅することにしました。ここまで一般道で頑張ったのにと思われるかもしれませんが、一般道を走るにしても主だったところは何度も走っているので面白みもなく、それで混雑していては苦痛なだけで旅を締めくくるには良くないので、千数百円に値するだろうという判断です。まあ10時前には帰ることができましたので、正解だったのではないでしょうか。

ということで連休の初めに好きなことをさせてもらい、食べたカレーはどれもそれぞれ美味しく満足しました。残りの1週間はおとなしく過ごして疲れを取りたいと思います。