京都大原三千院まったくの通りすがりでしたが。

梅雨というのはこんなに雨の日が多かったかと帰国して改めて感じているところですが、先週末は梅雨も開けたかと思うくらい良い天気で、日差しの強い真夏日でした。土曜日には数週間ぶりにドライブに出かけることにしたのですが、車に乗っている限りは雨が降ろうが猛暑だろうが快適なものですが、晴れている方が景色もよく見えていいに決まっています。

行き先はいつもどおりあまり考えず、なんとなく京都市街地の北から比叡山辺りへ行ってみようと思っていたのですが、京都市に西から入って嵐山を抜けて、嵯峨から東へ向かって仁和寺龍安寺の前を通るといい雰囲気で朝から観光客も多く、これまで一度も訪れたことがないので行ってみなければという気になりました。しかしこの日はちょっと暑すぎるので、涼しい時期に改めてということにしました。
三千院 わらべ地蔵
比叡山へというのは「なんとなく」思っていただけなので下調べも全くしていなかったので、延暦寺へ行くには比叡山ドライブウェイという有料道路を使わなければいけないということもすっかり忘れていました。通行料金は全線3920円と結構高額ですが、それ以前にカーナビを叡山ケーブルの駅に設定してしまったので、国道367号を走ってしまっていました。気づいた時にはもう遅かったのですが、その先に京都大原三千院の標識が見えてきたので、そちらへ立ち寄ってみることにしました。

三千院も名前を聞いたことがあるくらいで何があるのかよくわからなかったのですが、ウェブサイトを見てみると夏は苔の緑が美しそうで、あくまでドライブのついでなのでたとえそれだけでも十分です。国道から脇へ入るとすぐに駐車場がいくつもあって、三千院へはちょっと坂を登らなければならないようでしたが、1日300円からという安さなので手近なところに停めて歩いてみることにしました。坂を登って行くと木々の緑や川のせせらぎでだんだん風情が出てきます。周囲には茶屋や土産屋もいくつか並んでいましたが、それらには目をくれず三千院に入ります。
三千院
拝観料を払って中に入ると、建物の中は撮影禁止ということなのが残念ですが、建物自体は明治のもののようなのでそれほど価値のあるものではなさそうです。しかしきれいに整備された庭に出てみると、鮮やかな緑の苔が一面を覆っていて、梅雨時の晴れ間というのは最高の季節だったかもしれません。また「わらべ地蔵」なる可愛らしい地蔵が所々にいて、なんとものんびり穏やかで心が静まる感じでした。さらに先に進むとアジサイ園になっているので、写真を見ると紅葉の時期や雪景色も捨てがたいとは思いますが、やはりこの時期が最高だったのかもしれません。

三千院から登ってきたのとは反対方向へと抜けると実光院勝林院という別のお寺がありますが、その脇を抜けていくと束の間なんとものどかな田舎の風景になってしまいました。その辺りに地元大原のしば漬けの店、志ば久の看板が出ていたのでその本店へと回り道をして、家族への土産に3パック1000円のお買い得品を選んで見ましたが、帰っていただいてみるととても美味しくて良かったので、大原土産にはしば漬けがお薦めです。

実は三千院の目の前にある駐車場が400円だったのはちょっと騙された感じでしたが、こうして回り道をすると結局最後に登って戻らなければいけないので、ちょっとした散策にもなるので下の駐車場でも悪くなかったと思っています。
かねまつ てんはま丼
車に戻ってみるとすごくお腹が空いていたので近くに良い店はないかと調べてみたのですが、非常に数が限られていてピンとくるものがなかったのでとりあえず国道を北上してみたのですが、結局福井県に入ってから小浜のかねまつという店で美味しそうな海鮮丼が食べられるということがわかったのでそちらへ向かってみました。

私が注文したのはちょっと贅沢に1500円の「てんはま丼」というものだったのですが、上からはまったくご飯が見えず魚介で覆われていて、食べてみてもよくあるちらし寿司のような海鮮丼と比べると圧倒的に魚介が多い異常なバランスでした。その具も新鮮なウニ、イクラ、カニ、ハマチ、イカ、甘エビといったもので、これらがふんだんに食べられる大変に贅沢な丼でした。他にも刺身定食や焼き魚など多様な海鮮メニューがあってどれも美味しそうだったので、ぜひ全家族で訪れたいお店でした。

お腹も満足したところでこの後はのんびり自宅へと向かい、この日走ったのは400kmあまりとなりましたが、やはり日本海側は海岸沿いの市街地を除けば道路が空いていて走りやすく、一方京都市内はいつも混んでいてとても疲れるのでこの日も朝のうちに市内は抜けるようにしたのが正解で、とても快適なドライブとなりました。早起きは三文の得、とはこのことでしょうか。