今日2024年6月1日から、救急医療体制の逼迫に対応するため、三重県松阪市で救急車を呼んで入院に至らなかった場合、7700円が徴収される、と報じられています。この件自体は既に4月には松阪市のウェブサイトに掲載されているのですが、今日から適用されるということで改めて話題になっているようです。

しかし正確には、松阪市内の三基幹病院(松阪中央総合病院済生会松阪総合病院松阪市民病院)の選定療養費がこれまで原則として救急患者は対象外とされていたものが、入院に至らない軽症者の場合は対象になるようになった、ということのようで、救急車を利用したかどうかは関係ない話のようです。ただ、ウェブサイトで「救急医療の逼迫」を理由に掲げてしまっているために、ちょっとおかしな話になっているように感じます。

しかし私の身の回りには救急車を利用した人はあまりいないので良くわかりませんが、救急車をタクシー代わりに使っているような人がいるという話はマスコミなどを通して良く聞きます。本当にそんな人がいるのだとしたらかなりとんでもない話なので、何らかの方法で抑止したいというのは良くわかります。

アメリカでは救急車を呼ぶとかなり高額の請求が来るということも良く知られていることですが、実際には1000ドル前後の使用料が必要なようです。それに比べれば7700円なんてタダみたいなものです。アメリカ以外でも多くの国では有料ということなので、一律で実費の何割かの金額を請求しても良いのではないでしょうか。今回の松阪市の例は変な裏技的な請求なので賛否両論あったりするのかもしれないので、しっかり法改正するのが良いと思います。

なお救急車といえば常々思っているのが、日本の緊急車両のサイレンの音がおとなしすぎるということです。外国の救急車などはけたたましい音で注意を促していますが、日本では「サイレンを鳴らさずに来て欲しい」などという人もいるとのことで、目立ちたくないとか近所迷惑とか、そんな事を気にする程度の緊急事態なら呼ぶべきでは無いのではないかと思ってしまいます。