Clorets Hotこれは別にゲテモノではないと思います

基本的に珍しい物好きで新しいものには目がない私は食べ物に関しても同様で、新製品やいわゆるゲテモノにも特に抵抗を感じることなく試してみようという思いが強いのですが、特に大手メーカーが発売に踏み切ったものであれば十分な評価を経たもので不味いということはないだろうという安心感があって全く臆することなく買ってしまいます。そういう中でも世間的には「失敗作」「劇マズ」と評価されるものも度々ありますが、私の場合は守備範囲が広いのか「買わなければ良かった」と思うようなものは記憶になく、せいぜい「思っていたより普通で期待外れ」というようなものです。まあ、ほとんどが珍しいだけのもので「これは美味い!」というようなものがさほど多くないというのも事実ではあるのですが…

といったところで、今回は粒ガムの草分け、クロレッツラインナップに新たに加えられた「クロレッツホット スパイシーシナモン」というのをスーパーで見付けたので、そのまま反射的に何も考えずに買ってしまいました。「辛い」ガムというのがどういうものなのか、今一つイメージが湧かなかったのですが、「スパイシーシナモン」ということなのでスパイスの中でも大好きなシナモンが多めに使われていて辛く感じるのかな…などと想像しながら食べてみました。

しかし、これは確かに辛いです。いや、「しかし」というのは変なのですが、想像していたのとはちょっと違う辛さがあって、舌にピリピリと痛みに近い感覚があるのです。そこでパッケージをもう一度よく見てみると納得、ちょっと小さく「カプサイシン配合」と書いてあるではないですか。カプサイシンといえば今は亡き「発掘!あるある大事典」で何度も取り上げられていたので記憶にある、唐辛子の辛み成分です。こんなものが加えられているのであればそれは辛く感じるはずです。

辛み」というのは実際には味覚というよりも痛覚であって、本当は食べるべきではないと本能的に感じるべきものなのではないかと思うのですが、それを克服してしまって「美味しい」と感じてしまうのだから人間というのは凄いものです。ほとんどの人は子供の頃は辛いものが苦手だったのではないかと思うのですが、それは子供がまだ本能に従って生きている部分が多いということなのでしょうね。私の長男も年に似合わず渋めの食べ物が好きですが、辛いものはやはり限界があるようですし、私自身も辛いものを美味しいと感じるようになったのは本当に成人して以降のことでそれまでは苦手でした。

それはともかく、この「スパイシーシナモン」は実は結構クセになる辛さで、最初はビックリしましたが噛んでいるうちに味がなくなってくるとまた食べたいと思うようになりました。もちろん他のミント系のクロレッツのような爽快感はありませんが、ちょっと甘いのに辛いという不思議な感覚は結構上手くできているのではないでしょうか。

ただ、もちろんシナモンやニッキの味が苦手な人には全く向きません。私は生八ッ橋などのニッキの味も大好きなので全く好みの味なのですが、それを薬っぽいと感じる人には辛み以前に受け付けられないことでしょう。私はこれを食べながら懐かしの、かつては日本でもTV CMが盛んに流れていた「トライデント・シュガーレスガム」のシナモン味を思い出しましたが、日本ではなかなか受け入れられないものなのでしょうか…やはり私はゲテモノ好きに見えるのも仕方がないのか…