100% Design Tokyoやっぱり東京は違うと実感…

私は男のくせに(なんて言うと差別だと言われるかもしれませんが)雑貨の類にも目がなく、ついついデザインに惹かれて無駄なものを買ってしまい、身の周りがガラクタで溢れかえってしまったりするのですが、そんな私が去年のニュースを見て「これは行きたい!」と思ったものの時期的に上京するのは難しく諦めてしまっていたイベント「100% Design Tokyo」が今年はちょうど開催されているということに前日になって気付き、急遽予定を変更して見に行ってみることにしました。

100% Designとは、コンテンポラリー・インテリアデザインの国際見本市です。

ということで、東京デザイナーズウィークの一環として行われているこのイベントは世界各国のデザイナーが集まり作品を展示しているのですが、その会場が神宮外苑、絵画館の前の広場とそこに張られた大きなテントとなっているのも面白いところです。

青山一丁目の駅から5分ほど歩いて会場に着いてみると、そこには長蛇の列ができていて驚いてしまいました。「ここに並ばなければいけないのか…」と最後尾に付いてみると、「チケットをお持ちの方や事前登録された方はこちらの列ではありません」とのアナウンスが。このイベントではウェブサイトで簡単な手続きをして、送られてくるメールをプリントアウトして持参すると入場料が2000円から1500円に割引きになる、という制度があったので、私はこの事前登録を済ませて臨んだのですが、登録していない人は現地で同じような情報を用紙に記入しなければならず、そのために長い列ができてしまっているようでした。私は単に安くなるから、というだけで事前登録していたのでこれは儲けものでしたが、来年以降も同じような制度で運営されるようなら、行かれる方は必ず事前登録していくべきでしょう。

事前登録にはもう一つ特典があって、スペシャルデザインのLOVEボタンが貰えるということだったのですが、Michael YoungがデザインしたというこのLOVEボタンというのが今年のこのイベントのシンボルになっているらしく、入場すると貰えるパンフレット等を入れるためのビニール袋にこのボタンが大きくあしらわれていたり、会場入口には直径2~3mもある巨大なボタンがディスプレイされていたりしました。まあ、ちょっと変わったボタンを一個もらったからといってどうということはないのですが、ハート型にデザインされた可愛らしいものになっているのでストラップにでも加工したらいいのかもしれません。

ということで東京デザイナーズウィークの会場に入ってみると大きなテントが3つと、屋外に置かれたコンテナを利用した展示スペースと、そのコンテナの上に作られた広い屋外スペース、そしてちょっとしたステージやカフェなどが並んでいましたが、この中の一番大きなテントが100% Design Tokyoの会場となっています。このテントは去年は30m幅だったものが今年は50m幅に拡大されたらしく、かなり大きな展示スペースを確保していました。テントの中は細かくブースが区切られていて、デザイナーが自分の作品を発表し売り込んでいたり、製品化してくれる業者を探していたり、雑貨を即売していたりと楽しく活発な空気に満ちていました。なお、会場内は「デザイナー」「バイヤー」「リテーラー」「一般」というように分類されたタグを首に下げて回るのですが、それぞれ同じような割合だったように思います。

即売会場を眺めていると私も何か小物を買って帰ろうかという気になってしまったのですが、なかなか手頃なものが見つからず「これは!」と思うものはちょっと手の出せない値段がついていたりで結局何も買えず、ただ目で楽しみ、雰囲気を味わうだけで帰ってきました。といっても、それでも結構楽しい時間を過ごせたので、行ってみて良かったと思っています。

ただ一つ気になったのは、会場内は基本的に写真撮影が禁止されているので私も写真は撮らなかったのですが、「デザイナー」というタグを下げた人が人の目も気にせずに他人の作品を写真に収めているのが目についたことです。そうやって人の作品を撮影して、それを何かの参考にして自分の作品を作るのでしょうが、そうして作られたものはその人の作品と胸を張って言うことができるものなのでしょうか。そういうルールも守れないような人はいつまで経っても一流にはなれないのではないかと思うのですが…それとも、それほど大げさなものではないでしょうか?