白川郷予想以上の規模で見応え充分。

サービス業などで通常通りに勤務されている方などにはあまり関係の無いことですが、早くも後半にさしかかってしまった今年のゴールデンウィーク、皆さんは如何お過ごしでしょうか? 高速道路を上限千円で利用できる最後の連休になるということで大都市近郊では大渋滞となっているようですが、地方都市にいると何十キロもの渋滞などとは無縁でいられるのは良いものの、想像するのもおぞましく、実際に遭遇してしまったらかなり疲弊してしまうことでしょう。

そんな私も折角の連休なのでどこかへ出かけよう、ということで、思いつきで白川郷に行ってきました。白川郷といえば荻町地区の合掌造りの集落で知られ、富山県側の五箇山と共に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてUNESCO世界文化遺産に登録されており、世界遺産巡りの一環としていつかは行きたいと思っていたものです。4月30日に、カレンダー上は平日なので込み具合は比較的マシなのではないかということで行ってみました。
荘川でとろろそば
一昨年全線開通したばかりの東海北陸自動車道を利用するとかなり近くまで高速道路で行けるようなのですが、白川郷観光協会のウェブページによると「名古屋方面からは荘川ICのご利用を推奨しております。」とのことなので、それにしたがって荘川ICに到着したのはちょうど正午頃でした。長男がそばを食べたいというので「あるかなー」などと言いながら高速道路を降りようとしていたのですが、荘川というのはそばの産地なのですね。観光地ではないので店が並んでいるわけではありませんでしたが、白川郷に向かって国道158号を走っていて見つけた「そばの里荘川 心打亭」というところに入りました。うなるほど美味しいというわけではありませんでしたが、さすがに産地だけあって上々です。ここは駐車場横の巨大な五連水車があって目を引きますが、それよりも4月末だというのに雪が山になって残っているのにちょっと驚きました。

腹ごしらえを終えたらまた国道を北上し白川郷へ向かいます。この区間は途中からスノーシェッドやトンネルが続きますが、大型トラック同士はすれ違えないような細いトンネルになっているので注意が必要です。また、樹齢500年という見事な荘川桜の脇を通りますが、今回はあまり時間もなかったので横目に見つつ通過してしまいます。
明善寺
荻町地区にさしかかると多数の観光バスや自家用車と共に、いくつもの合掌造りの家屋が目に入るので、目的の場所に到着したことがすぐに分かります。渋滞に遭うこともなく、駐車場にも余裕があったのは読み通りでしたが、それでも沢山の観光客で大変な賑わいになっていました。特にアジアを中心とした外国人の割合が高いのが少々意外でしたが、日本らしさで言えば京都に次ぐ観光地ではないかとも思えるのでもっともなことかもしれません。

私が車を停めたのは集落の中心から川を隔てたせせらぎ公園の駐車場だったので、橋を渡ってその中心部へ向かうと私が思っていた以上にしっかりと集落が保存されていることに驚きました。集落の様子は写真では何度も見たことがありましたが、そこに写っているものが全てではなかったようで、かなりの数の合掌造りの茅葺き屋根が目に入ります。そんな中でも特に見事だったのは明善寺の鐘楼で、すぐ横の桜の花びらがひらひらと舞っているのとセットで見ると素晴らしいものでしたが、この鐘楼や本堂も茅葺き屋根なのが特徴的です。
合掌造り
ということで、これぞ日本の原風景、などと知りもしないのに言ってしまいたくなるものですが、外国人の目にはどのように映るのでしょうか。白川郷を見たあとで秋葉原などでハイテク製品を見るとき、どのように感じているのかは興味のあるところです。茅葺き屋根は火災には非常に弱いものですし、保存には相当な労力や費用がかかるのでしょうが、なんとかいつまでも遺していって欲しいものです。