Tim Hortonsなかなか美味しいデザートの無いアメリカですが…

アメリカで会社生活を送っていてちょっと驚かされることの一つには、会議の席に食べ物が用意されていることがあるということです。私の勤務先ではいちいち社内の会議では用意されませんが、客として他社の会議に臨むとドーナツやらマフィンやらが飲み物と一緒に用意されていることがあります。また、こちらが客のところに行く時には手土産としてドーナツなどを持参していくということもあります。最初に話を聞いた時にはまさかと思ったものですが、こちらでは全く自然な様子なのでまた驚いてしまうわけです。この他、ちょっと頼みごとをするときにも効果があるとか、職場でも誰かが買ってきてみんなに振舞ったりということが行われていて、これではあの体型も仕方が無いよなあと納得してしまうのです。

それだけ身近な存在であるドーナツ、スーパーマーケットにもドーナツコーナーが必ずあるので私も買ってみたことがありますが、やっぱりそれはそれなりでしか無く、お世辞にも美味しいと言えるものではありません。揚げたてなら何でも美味しいのかもしれませんが、いつ作ったものなのかも分からないようなものではもっさりした感じになってしまうのも無理がありません。

ではアメリカではドーナツも美味しい物は食べられないのかというと、そういうわけでもないので助かりました。Tim Hortonsという、カナダ最大のファーストフードだというドーナツなどのチェーン店がミシガンでも幅をきかせていて、あちらこちらに店舗を構えているのですが、こちらのドーナツは軽くサックリしていて、美味しい物が食べられます。値段もびっくりするくらい安くて、1個では1ドル少々しますが、6個で4ドル程度、1ダースでは6ドルほどという大幅割引になるのです。こういう価格体系だと、自分が1個食べたいという時でも1ダース買って職場に持っていったほうがお得というように考えられますよね。実際そうやってみんなで交代で買うことで結果的にいつでも半額程度で食べられることになるわけです。

私が特に好きなのはApple Fritterですが、刻まれたリンゴがちょっと入ってシナモンとともに風味を効かせていて、さらに砂糖でコーティングされているものですが、これはちょっと食べごたえがあります。最もシンプルなHoney Dipもふんわりと非常に軽くあっさりしていて美味しいですし、Honey Crullerもミスタードーナツのフレンチクルーラーをやや大きくして、さらにしっとり感をアップさせたようなものでしたがこれもなかなかです。さすがにバリエーションは日本のミスタードーナツには敵わずシンプルなものしかありませんが、ドーナツそのものの美味しさというのが味わえるのではないでしょうか。

アメリカのドーナツチェーン店といえば日本でもお馴染みのMister Donutsやだいぶ前に撤退してしまったDunkin’ Donuts、そして数年前に日本に上陸して大行列となったKrispy Kreme Doughnutsなどがありますが、ミシガンでは圧倒的にTim Hortonsです。アメリカでも特に東側で勢力を広げているようですが、値段を見て、そして実際にドーナツを食べてみれば納得するのではないでしょうか。といっても、私はこちらで他のチェーン店のものは食べたことが無いのでわからないのですが。