一緒に勉強させてもらっています。
渡米以来2週間、先週末までは自宅で暇を持て余していた私の子供達ですが、今週からいよいよ現地校への通学が始まり、またそれに先立って先週末の土曜日から日本語補習校の授業も始まりました。アメリカはこれだけ広い国土に多くの日本人子女が生活しているにもかかわらず、全米でたった3つしか日本人学校がなく、そんな状況ではもちろんミシガンにはないので平日は現地の公立学校に通い、毎週土曜日に日本語で日本のカリキュラムに従い授業を受けるために補習校へ通うというのが一般的なパターンです。しかし、補習校への通学は自由意志に基づくものなので、人によっては補習校ではなく私立の塾に通わせていたり、両親が教えていたりというケースもあるようです。
小学3年生以上の場合、補習校の授業は朝8時半から夕方4時半頃までみっちり8時間、4教科7コマの授業が行われて子供達も疲れてしまうようですが、それでも週一日だけでカリキュラムを消化するには不足するため、反復学習は家庭での宿題で補うことになってしまいます。このため、土曜日に一括で出される宿題の量がとても多くなっており、子供達には大きな負担となっているようです。しかしまあ、量が多いだけならまだいいのでした。
日本ではこの4月から小学4年生に当たる次男の方は、誕生日ではこちらでも4年生に当たるのですが、その学年は6月で終わって9月からは一つ上の学年になってしまうことになります。そうなると4年生のほとんどを飛ばしてしまうことになるので、3月までに引き続いて3年生に入ることになりました。同級生の子供たちは1つ年下ということになるので、何となく幼い感じがしましたが、言葉が通じないことを考えるとそれでちょうどいいのかもしれません。授業もそんなに難しいことはしないでしょうし、先生も優しそうな様子です。次男が特に気に入っているのはみんなでおやつを食べるスナックタイムだというのが何をしに学校に行っているのやらという感じですが、今のところは楽しく通っているなら良しとするしかありません。
問題なのは長男の方です。長男もこの3月で小学校を卒業したところですが、次男と同じ理由で6年生を続けることになりました。しかし、ミシガンでは6年生から3年間は中学校に当たるMiddle Schoolになってしまうため、勉強のレベルも一気に上がってしまいます。英語を母国語としない生徒のためのESL(English as a Second Language)クラスで毎日2時間は特別に教えてくれるのですが、それ以外の授業は現地の子供たちと一緒に英語で受けることになります。自分の身になってみると相当な苦難であろうと思うのですが、果たしてしばらく聞いているうちに理解できるようになるものなのでしょうか。
また長男が自宅に持ち帰ってくる宿題もまた大変です。日本人の生徒は算数・数学が特に得意で1,2学年上の授業を受けさせてもらえると聞いていましたが、これもちょっと不安になって来ました。やっている事自体は確かに難しいことではありません。今は確率を学んでいるようですが、簡単に計算できそうな問題ばかりです。しかし、こちらの学校ではその思考過程が重視されているらしく、答えがわかるだけではダメで、「説明しなさい。」(“Explain.”)というのが決まり文句のように問題分の後ろに付いています。日本から来たばかりの子供にそんな説明ができるわけもなく、仕方ないので文章は私が考えることになり、なかなか大変です。そのうち自分で答えられるようになることを願ってなるべく丁寧に説明することにしていますが、本当にそんな日が来るのでしょうか。
しかし、こんな数学はまだいい方です。先日は理科の宿題もあったのですが、今勉強しているのは地学で、川や海の水によって作られる地形などについて学んでいるようです。しかし、そんな学術的な単語は私だって知っているわけがありませんし、学習範囲も日本とは違うので辞書を引いても何のことだか分からなかったりもして、さらに文章で答えなければならない問題もあったりで、結局答えやすそうなものを半分だけ選んであとは残してしまいました。だって、”Moraine“なんて御存知ですか? Wikipedia日本版の項目名だって「モレーン」ですよ…
まあいきなり外国から来たばかりの子供にそんな厳しいことは言わないでしょうから、しばらくの間は大目に見てもらえると期待しています。とはいえ、9月からの新学年ではそういうわけにも行かないのでしょうね… 親子共々何とか頑張るしかありません。