アメリカとほぼ同じなのに細かい違いがあるのが面白い。
島国日本ではあまり実感の湧かないことですが、ミシガン州はヒューロン湖等を挟んで隣国カナダに接しています。もちろん日本だって日本海を挟んで韓国、北朝鮮、ロシア等と接しており、太平洋の反対側にはアメリカの他数多くの国々があるわけですが、海の向こうというのは肉眼で見ることもできないので、こちらでの感じ方とはちょっと違いますね。特にデトロイトでは川の向こうはカナダで、橋で渡ることができます。地続きのところに比べればまだ距離感はある方ですが、日本から来た私には新鮮なものです。
自宅から1時間ほどあれば国境にたどり着くので、近いうちにカナダ旅行にも行こうと思っていたのですが、その前に仕事でカナダ出張に2泊3日で行く事になってしまいました。同僚3人と1台の車に乗って行きましたが、ミシガン南部からカナダ・オンタリオへ車で渡るには2つの方法があります。一つはデトロイトからウィンザーへ渡るAmbassador Bridgeで、もう一つはちょっと北のポートヒューロンからサーニアへのBlue Water Bridgeを渡る方法ですが、今回はデトロイトでの渋滞を避けるために後者を利用しました。この橋の通行料は$3.25ですが、それっぽっちでいいのかという感じですね。
アメリカからカナダへ渡る場合も逆も同じですが、橋の料金所は渡る手前にあり、当たり前ですが入国審査は渡った後になります。カナダに入る際には入管のゲートまで全く並ぶこと無くスムーズに進み、審査も数分で終わり簡単に入国することができました。その後最初にカナダを実感するのは高速道路の制限速度表示がkm/hになっていることですね。アメリカのMPH表示に慣れてしまい、載っている車のメーターもMPH表示なので逆に違和感を覚えてしまいました。
目的地はトロントの先の町だったのですが、トロントはさすがに大都市で大変な帰宅ラッシュに捕まってしまいました。トロントの人口は250万人ということなのですが、周辺の市を含む都市圏では800万人を超えるようなので、大阪府に匹敵するくらいでしょうか。そのまま通り抜けてしまう予定だったのですが、渋滞のせいで夕食時を迎えてしまったので、ダウンタウンへ向けてYonge Streetを走りました。途中、レンガ造りの街並みが続いていたせいかイギリスの商店街を思わせるところがあり、妙に懐かしく感じたのですが、それは私だけですね。
カナダの通貨はカナダドルですが、多くの場合アメリカドルもそのまま受け付けてもらえます。以前はアメリカドルの方が強かったのですが、現在ではほぼ1:1、厳密に言っても1:0.9999というレートになってしまったので、額面はそのままなので簡単です。とはいっても、受け取った側は両替が必要になりますので、もちろん受け付けてくれないこともありますが、クレジットカードが使えるならそれで済んでしまいますし、結局私たちは全くカナダドルを持つ必要がありませんでした。
カナダからの帰りも同じBlue Water Bridgeを利用しましたが、アメリカへの入国は審査が厳しくなっているせいなのか単に流入の多い時間帯だったのか、橋に差し掛かったところからすでに渋滞になってしまっていて、橋を渡り終えて入国審査が終わるまで結局80分もかかってしまいました。私はその間も後部座席に座っているだけでしたが、完全に止まってしまうような渋滞はめったにないミシガンに慣れてしまっていると余計に長く感じてしまいました。
ということでかなり端折っていますが、今回の出張は移動にかなりの時間を割くことになってしまいました。行きは事務所を12時前に出てゆっくり食事を楽しんだとはいえホテルに着いたのが22時頃、最終日は9時にホテルを出てミシガンの事務所に帰り着いたのが17時半で、2泊3日のうちまるまる2日移動だけで終わってしまいました。仕事とはいえ、もうちょっとカナダらしさを楽しめると良かったのですが…まあ仕方ありませんね。