CLIMB Works Canopy期待していた以上に楽しい!

旅行の4日目、ピジョン・フォージ滞在の2日目はZiplineを体験してみることにしました。Ziplineというのは張り渡したワイヤーに、プーリーのついた専用の器具を使ってぶら下がって渡っていくというもので、公園などによくある遊具のもっとハードなものと思えばいいでしょう。日本でも何ヶ所かZiplineを楽しめるところがあるようですが、アメリカにも各地にあって、ピジョン・フォージ周辺にも10カ所程度のZipline設備があるようです。それだけ沢山あるといったいどの業者を選ぶべきなのか悩ましいものですが、Yelpなどの評価を見てみると千差万別で、非常に満足している人もいれば不満タラタラの人もいるようです。その評価を大きく左右しているのはどうやらツアーガイドの質のようですが、中でも特に高い評価を得ていて、TripAdvisorのセヴィア郡内のアクティビティでもトップにランクされているのがCLIMB Works Canopyというところです。
Great Smokey Mountains
それほど評価が突出しているならまず間違いはないだろうということで、前日にウェブから予約を入れてみたのですが、このシステムも非常にわかりやすくよくできていました。やはり人気が高いので昼間の便利な時間帯は既に埋まってしまっていて、朝8:00か8:30、または夕方5:30か6:00からしか選べなかったので、朝8:30からの回にしました。ツアーは2時間半ほどかかるということなので、夕方からでは遅くなってしまうと思ったのですが、申し込んだ後でスタート時刻の30分前には到着するようにと言われてしまい、ホテルの朝食が7時からだったのでかなりバタバタになりましたがなんとか間に合いました。

当日の受付はiPadで一人ひとりの情報を入力し、各種了解事項をチェック、となかなか洗練されています。その後ハーネスを装着してもらい、4輪バギーに乗って急坂を一気に駆け上がってスタート地点に到着します。上に上がってみると先の方に霧が立ち込めていてスモーキーというなの由来をまさに知ることができました。早い時間の回だったおかげで光線がとてもきれいで、空気も爽やかで非常に気持ち良かったです。
Zipline
1回のツアーはどうやら10人までとなっているようで、私たちの回は我が家の他にお父さんと3人の息子という一家族、計8人にZackとSamというガイド2人が付きました。最初に簡単な自己紹介をしてから、Zackが先に行き、そのZackが待っているところへひとりずつ渡っていき、最後にSamが渡ってきてから次へ進む、という形で進みました。ハーネスには2本の命綱が付いていて、スタート地点から最後に下に降りるまでどちらか一方の命綱が常にワイヤーに繋がれた状態になっているので、万が一の場合でも下に落ちてしまうようなことはありません。滑っている時もしっかりとハーネスで釣られているので、手を放したとしてもぐらつくだけで怪我をすることも無さそうでした。安全には特に気を配られている様子が伝わって来ましたので、実に安心して楽しむことができました。

実はこのCLIMB Works Canopyを選んだ決め手の一つは、ウェブサイトのこの記述です。

Because of the time, effort, and experience put forth in designing our zip line canopy tour you will not be required to brake yourself or drag yourself over spans of cable. Our expertly designed tour will not require “hand braking” to slow yourself down, so you can spend more time enjoying the tour and leave your safety to us. Our professionally trained staff will take care of you from start to finish.

他のZiplineでは止まる前に自分でワイヤーを掴んで減速しなければならず、失敗すれば激突の危険があるということで、家族の安全を考えると少々心配な面がありました。しかし、ここではワイヤーのたるみを調整することで自然に減速して安全に止まることができるようにしているということで、こういった面からもプロフェッショナルらしさが感じられたのでした。体重によって多少スピードに差が出るため、軽い子供は手前で止まったりもしてしまいますが、うまくたぐり寄せるような機構も設けていて実にスムーズでした。
Zack and Sam
ということで、自然の中でおいしい空気を味わいながら、非常に爽快に空中散歩を楽しむことができました。ここでは9本のコースを楽しむことができましたが、その9本を2時間余りで滑っていくというのはなかなか絶妙なペースで、疲労感と満足感が程よくバランスしているのではないかと思います。また、最初はどうして評価の重点がガイドの質に置かれているのかよく分からなかったのですが、実際に体験してみるとまさにガイド次第でこの経験そのものが左右されてしまうということが実感出来ました。ZackとSamは常に私達を楽しませようとしてくれましたが、そうでなければZiplineの印象そのものも決して良い物にはならなかったのではないかと思います。
Bruschetta
すっかり楽しんだ私達は終了後にZackとSamと一緒に記念撮影もして、それぞれTシャツまで購入して昼食を食べに向かいました。南東部には多くの店舗を持つらしいMellow Mushroomというピザチェーン店で、ミシガンには無いのですがオハイオまで行けばあるようです。ヒッピー風の店員の接客にやや怯みましたが、前菜に頼んだブルスケッタがなかなか美味しかったです。ピザもHouse Specialのラージサイズを多少大きいかなと思いつつ頼みましたが、これも美味しくて耳のところを少々残しただけで食べてしまいました。パルメザンチーズの粉がかかっているのが香りがあって良かったです。また生地には全粒粉を使っているのか、味わいがありました。

その後はホテルに戻ってちょっとだけフィットネスで汗を流し、夕食までゆっくりと休むことにしました。夕食はJ.T. Hannah’s Kitchenというアメリカンレストランにしたのですが、多くの人が順番待ちをしている人気店だったようです。私が食べたChopped Steakはつなぎなしのハンバーグステーキのようなもので、サイドのポテトサラダも含め、なかなか悪くありませんでしたが、まあ平均的レベルかもしれません。他にも美味しそうなメニューは並んでいたので、色々食べてみないと評価はできないかもしれませんが、アメリカ料理なら美味しいところはいくらでもありますからねえ。