Republic of the Philippines情けは人の為ならず、ではないけれど。

アメリカでもまだ記憶に新しいカトリーナなどハリケーンによる災害はたびたび起こっており、その頻度や被害の大きさは地球温暖化のせいだと言われたりもしていますが、私の住むミシガン州には地震もなければハリケーンもなく、大規模な自然災害といえばトルネードくらいのものです。このトルネードも警報が出るのは年に1,2回と発生頻度はそれほど高くはないものの、昨年は私の住む市の隣の町で民家数件が吹き飛ばされるという被害が出ており、なかなか侮ることはできません。とはいえ、直撃されない限りほとんど影響を受けないので私もすっかりのんびりしてしまっています。

しかしそんな一方で、先日の台風30号ハイエンによるフィリピンでの甚大な被害には私も驚きました。台風による強烈な風雨は日本でも何度か受けた記憶がありますが、死者が何千人も出るほどのことはとても想像できません。被災者は1千万人近いというのも驚きの数字ですが、その後治安が著しく悪化して略奪などが横行し、救援団体も近づくことができず、遺体も放置されたままの状態だということで今後の衛生状態の悪化も懸念されます。そんな状況に対して今私達ができることといえば金銭的な支援しかありません。赤十字を始め各種団体が寄付を受け付けていますが、そんな中で目に付いたものが二つあり、それを紹介したいと思ってこうして記事にすることにしました。

まず一つ目はYahoo! Japanネット募金にいくつかある今回のフィリピン台風災害への支援募金の中の一つ、「【寄付が2倍】フィリピン台風支援募金」というものです。ここへの寄付金はフィリピン赤十字社へ送金されるということなので比較的安心できるのではないかと思いますが、これが他のものと違うのは募金者からの寄付額と同額をYahoo! Japanからも寄付する、つまりフィリピンへは寄付の倍額が送られるという、いわゆるマッチング・ギフトとなっているということです。

現時点での募金総額は500万円弱となっていますので、Yahoo! Japanからの拠出額もこの程度であり、大企業にとってはそれほど大きな額とは言えないかもしれませんが、宣伝効果は大きいのではないでしょうか。実は私の勤務先でもマッチング・ギフトの制度はあるのですが、どうも手続きが面倒なので申し込んだことがありませんが、ウェブで数クリックするだけで寄付できてしまうというのはお手軽なものなので、私もささやかながら寄付しておきました。なお寄付はクレジットカードかTポイントが使用できます。

もう一つは「【寄付ハック】フィリピン災害へ寄付した人に、オレが自腹でiPad miniプレゼントキャンペーン」というものですが、そのタイトル通り、指定先の内のどこかへ寄付した人のうち1名にこのページの運営者が個人でiPad miniをプレゼントする、というものです。実際にこの人が拠出するのは直接の寄付の他にiPad miniの代金41900円ということになりますが、これをきっかけに寄付する人を生み出せれば効果は非常に大きなものになる可能性があります。これは非常に素晴らしいことではないでしょうか。一人の力は限られたものですが、多くの人に影響を与えることで非常に大きな力を生み出すことができる、まさにそんなことが実現しようとしているわけです。私もiPad miniプレゼントに申し込んでみようかとも思ったのですが、まあ海外までは送れないだろうなと思ってやめました。

ということで、日本にもこういう形でいい寄付の形が出てきたことを非常に嬉しく感じています。どうも寄付というと偽善のように見られてしまうことがありますが、ネット界隈に「しない善よりする偽善」という言葉もあるように、行動に移さなければ何事も始まりません。もちろん上記のサイトに限らず、皆さんも金額の多寡にかかわらず一口でも寄せてみてはいかがでしょうか。