Star Trek: Voyagerどっぷりハマれます。

アメリカでAmazon Primeに入っているとAmazon Instant Videoで一部の映画を無料で見ることができる、というのは以前「トップガン」や「デイズ・オブ・サンダー」を観た際にも書きましたが、これはTVシリーズについても同様です。もちろんアメリカのドラマだけですし、それほどなんでもあるというわけではないのですが、私にとっては「スタートレック」が全シリーズ揃っているというだけでも十分でした。

スタートレックの中でも「新スタートレック」は学生時代にCATVの「スーパーチャンネル」(現スーパー! ドラマTV)で繰り返し放送されているものを観たりはしていたのですが、たまたまその時にやっているのを観るだけだったのでエピソードがかなり飛び飛びでした。しかし、Amazon Instant Videoならば自分の都合に合わせて順に観ていくことができるというのが素晴らしいです。

せっかく観るならば今までにまったく観たことがないシリーズにしよう、ということで「スタートレック: ヴォイジャー」から観ていくことにしました。といっても、このシリーズは全7シーズン、172話という大作なので、春頃見始めて一体いつまでかかるのだろう…と思っていたのについついのめり込んで寝る間を惜しみ休みを潰して観てしまい、昨日ついに最終回を迎えてしまいました。
U.S.S. Voyager NCC-74656
ヴォイジャーというのは宇宙連邦の宇宙艦U.S.S. Voyager NCC-74656のことですが、24世紀の未来にこの艦のクルーたちが艦ごと地球から7万光年離れたデルタ宇宙域に飛ばされてしまい、そこから地球への帰還を目指して果てしない旅を続ける、というのがおおまかな設定になっています。そしてその道すがら、少しでも帰還を早めるために、また物資の補給のために様々な未知の種族と交流し、様々な事件に巻き込まれるというようなところです。7万光年というとまさに光のスピードで到達に7万年もかかる距離で、km単位で表すと6.62✕1017kmだそうですが…この艦の最高巡航速度でも70年以上かかるということなのですが、それでも諦めずひたむきに地球を目指して進んでいると、時々一気に15年分も進んでしまったりします。

この作品自体は1995年から2001年にかけて放映されたということで、ちょうど20世紀末から21世紀に入ったところまでということになります。映像としてはまだSD画質ですし、時折CGで描かれるシャトルなどはまるでアニメのようなできですが、さすがに日本のドラマとは比べ物にならないような金を掛けてしっかりと作られています。しかしなんとも苦笑してしまうのは、艦が攻撃されるなどしてダメージを受けた際に、遠隔操作されているはずのブリッジの計器パネルから火花や煙が出てきてクルーが負傷したりする、という演出です。「オリジナルシリーズ」の1960年代なら仕方なかったかなあとは思いますが、それがそのまま受け継がれているというのが面白いものです。

同じように宇宙を舞台にしたSF作品というと「スター・ウォーズ」が思い浮かぶかと思いますが、スター・ウォーズとスタートレックの間には幾つもの違いがあり、まったく似て非なるもの、というより似ても似つかないものです。スター・ウォーズはあくまでファンタジーであり、地球から遠く離れた銀河のどこかでのいつの時代かの出来事を描いた映画作品であるのに対し、スタートレックは21世紀以降の地球を舞台の中心としたTVドラマシリーズがベースです。のべ何百話にも渡るTVシリーズであるがゆえに様々なエピソードで明らかになる細かな設定が相互に関わりあっており、緻密な世界を作り上げているのです。

ということで、観終わってしまうとなんだか抜け殻のよう…とまでは言いませんが、もうあの登場人物たちに会うことはできないのかと思うと寂しく思えてきてしまいます。そこで早速別のシリーズで気を紛らわそうと思うと、今度は22世紀を舞台にした最新のシリーズ「スタートレック: エンタープライズ」でしょうか。あまり人気が出ずに打ち切られてしまったというのがちょっと気になるところですが、まあつまらないということはないでしょう。期待したいと思います。